「水の月」中江有里著
「水の月」中江有里著
結婚して子育て中の千愛は、ある日、テレビ番組の最後に流れるテロップの中に、姉の百花の名前を見つける。幼いときに両親が離婚し、母に育てられた千愛はずっと一人っ子だと思っていたが、小6のときに古いアルバムを見て自分に3歳年上の姉がいることを知った。同姓同名かもしれないが、千愛はどうしても相談したいことがあり会社宛てに手紙を書く。
1カ月後に返信がきて、相手が本当の姉だと判明。39歳で独身の百花は、番組制作会社で働いており、国内外への出張が多いらしく、以後、2人はメールでやりとりをすることに。千愛はさっそく一人で悩んでいた母の病気について百花に打ち明ける。
30年ぶりにつながった姉妹が交わすメールからそれぞれの人生が浮かび上がる長編。 (潮出版社 990円)


















