「水の月」中江有里著

公開日: 更新日:

「水の月」中江有里著

 結婚して子育て中の千愛は、ある日、テレビ番組の最後に流れるテロップの中に、姉の百花の名前を見つける。幼いときに両親が離婚し、母に育てられた千愛はずっと一人っ子だと思っていたが、小6のときに古いアルバムを見て自分に3歳年上の姉がいることを知った。同姓同名かもしれないが、千愛はどうしても相談したいことがあり会社宛てに手紙を書く。

 1カ月後に返信がきて、相手が本当の姉だと判明。39歳で独身の百花は、番組制作会社で働いており、国内外への出張が多いらしく、以後、2人はメールでやりとりをすることに。千愛はさっそく一人で悩んでいた母の病気について百花に打ち明ける。

 30年ぶりにつながった姉妹が交わすメールからそれぞれの人生が浮かび上がる長編。 (潮出版社 990円)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    渋野日向子に「ジャンボ尾崎に弟子入り」のススメ…国内3試合目は50人中ブービー終戦

  2. 2

    国分太一が「世界くらべてみたら」の収録現場で見せていた“暴君ぶり”と“セクハラ発言”の闇

  3. 3

    ソフトバンクは「一番得をした」…佐々木麟太郎の“損失見込み”を上回る好選定

  4. 4

    国分太一は人権救済求め「窮状」を訴えるが…5億円自宅に土地、推定年収2億円超の“勝ち組セレブ”ぶりも明らかに

  5. 5

    人権救済を申し立てた国分太一を横目に…元TOKIOリーダー城島茂が始めていた“通販ビジネス”

  1. 6

    阪神「次の二軍監督」候補に挙がる2人の大物OB…人選の大前提は“藤川野球”にマッチすること

  2. 7

    沢口靖子「絶対零度」が月9ワースト目前の“戦犯”はフジテレビ? 二匹目のドジョウ狙うも大誤算

  3. 8

    ソフトバンクに「スタメン定着後すぐアラサー」の悪循環…来季も“全員揃わない年”にならないか

  4. 9

    巨人・桑田二軍監督の電撃退団は“事実上のクビ”…真相は「優勝したのに国際部への異動を打診されていた」

  5. 10

    小泉“セクシー”防衛相からやっぱり「進次郎構文」が! 殺人兵器輸出が「平和国家の理念と整合」の意味不明