「闇抜け」仁志耕一郎著

公開日: 更新日:

「闇抜け」仁志耕一郎著

 連七郎は、亡き父の後を継ぎ、16歳のときから富山藩を貫く動脈、神通川にかかる舟橋を見張る番所で働いてきた。しかし、3年前に役を解かれて今は浪人の身だ。

 弘化3(1846)年5月、連七郎が呼び出されて重臣の寺西の屋敷に行くと、舟橋番所の元同僚4人もいた。再仕官の期待もむなしく、5人に言い渡されたのは密命だった。それも、越中薬売りになりすまし、蝦夷で集めた昆布を薩摩まで運び、清国から持ち込まれた唐物の薬の原料と交換して持ち帰る「抜け荷」をしろというのだ。抜け荷は、露見すれば死罪は免れないご法度だ。連七郎は病に伏す母と弟のため、密命を引き受け、仲間とともに蝦夷に向かう。

 命懸けで密命を果たす連七郎を描いた時代ロードノベル。 (新潮社 825円)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大苦戦「うたコン」がテレ東音楽祭と昭和歌謡に寄せて復活のノロシ! 矢沢永吉、井上陽水の名曲も次々と…

  2. 2

    『スマスロ ミリオンゴッド』導入から4カ月、目立つ空き台の裏でファンが期待するホールの対応

  3. 3

    巨人ベテラン坂本勇人の評価が爆上がり! 改めてクローズアップされそうな「打撃・守備以外の魅力」

  4. 4

    萩本欽一〈45〉斉藤清六を全国区にした誰も知らない裏話 “弟子入りNG”から評価を一転させたんです

  5. 5

    阪神・藤川監督「森下&佐藤輝依存」の無策露呈…極端な“外弁慶”で甲子園残り11試合が最大の鬼門に

  1. 6

    《芸能界ってなぜ『在日』を隠すの?》…中村ゆりさんがルーツを胸に「負けん気」を貫いた44年の生涯

  2. 7

    小池都知事肝いり「築地再開発」頓挫の予兆…松平定信の歴史的遺構と建築費高騰のWパンチ

  3. 8

    岸田元首相も“激怒”! 高市首相の内閣改造めぐる“パワハラ”アンケートに自民党内から非難轟々

  4. 9

    高市首相の内閣改造めぐる迷走と誤算…維新の「本命」外し“スネ傷”中司幹事長起用のウラ事情

  5. 10

    林芳正総務相は結局、留任か…高市首相が画策「内閣改造で総裁選ライバル潰し」に“白旗”