「ロレンスになれなかった男」小倉孝保著

公開日: 更新日:

 1970年、青年海外協力隊員としてシリアに派遣された岡本秀樹は、以前映画「アラビアのロレンス」を見て、アラブで空手を教えるのも悪くないと考えていた。第1回世界空手道選手権大会にシリアのナショナルチームが参加することになったが、エジプトのナセル大統領が急死。ナショナルチームの東京派遣中止という騒ぎになり、岡本は「アラブ」という民族意識の強さを実感させられた。

 その後、輸出ビジネスやカジノ経営などに失敗し、空手の指導に専念していたが、岡本の指導を受けたいと、バグダッドに向かったクルド人が逮捕されるという事態に。岡本はフセイン大統領の息子、ウダイに尽力を頼む。アラブで空手を広めた男の人生を描くノンフィクション。

(KADOKAWA 2200円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ソフトバンクに激震!メジャー再挑戦狙うFA有原航平を「巨人が獲得に乗り出す」の怪情報

  2. 2

    山崎まさよし、新しい学校のリーダーズ…“公演ドタキャン”が続く背景に「世間の目」の変化

  3. 3

    「えげつないことも平気で…」“悪の帝国”ドジャースの驚愕すべき強さの秘密

  4. 4

    草間リチャード敬太“全裸騒動”にくすぶる「ハメられた」説…「狙った位置から撮影」「通報が早い」と疑問視する意見広がる

  5. 5

    維新の「議員定数1割削減」に潜む欺瞞…連立入りの絶対条件は“焼け太り”狙った露骨な党利党略

  1. 6

    山崎まさよし公演ドタキャンで猛批判 それでもまだ“沢田研二の域”には達していない

  2. 7

    ドジャース大谷翔平が直面する米国人の「差別的敵愾心」…米野球専門誌はMVPに選ばず

  3. 8

    「これが寝るってことだ」と感激…女優の岡崎友紀さん変形性股関節症との苦闘

  4. 9

    クマが各地で大暴れ、旅ロケ番組がてんてこ舞い…「ポツンと一軒家」も現場はピリピリ

  5. 10

    公然わいせつ容疑で逮捕→釈放も“連帯責任”…Aぇ! group草間リチャード敬太の芸能界復帰はイバラの道