「ハマのドン」松原文枝著

公開日: 更新日:

「ハマのドン」松原文枝著

 2016年末、当時の安倍政権によってカジノを解禁するIR基本法が成立。18年にはカジノを実際に運営する実施法も成立させ、各自治体が誘致の申請に乗り出した。

 当時の菅官房長官のおひざ元・横浜もカジノ候補地として当初から有力視され、19年には当時の市長がIR誘致を発表。そんな中、カジノ誘致に猛然と異を唱え、反対運動に乗り出した人物がいる。当時88歳の藤木幸夫氏だ。

 ハマのドンと呼ばれる氏は、横浜のみならず全国の港湾業界を束ねる実力者。神奈川県最古の自民党員を自称する氏だが、権力と真っ向から対立して、ついに21年の市長選で支援した候補が当選。誘致撤回を勝ち取り、当時の菅首相を辞任に追い込む。

 本書は、映画にもなった氏の2年間の戦いを追ったルポ。

(集英社 1056円)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    立花孝志容疑者を"担ぎ出した"とやり玉に…中田敦彦、ホリエモン、太田光のスタンスと逃げ腰に批判殺到

  2. 2

    片山さつき財務相“苦しい”言い訳再び…「把握」しながら「失念」などありえない

  3. 3

    阪神異例人事「和田元監督がヘッド就任」の舞台裏…藤川監督はコーチ陣に不満を募らせていた

  4. 4

    阪神・佐藤輝明にライバル球団は戦々恐々…甲子園でのGG初受賞にこれだけの価値

  5. 5

    高市首相「世界の真ん中で咲き誇る日本外交」どこへ? 中国、北朝鮮、ロシアからナメられっぱなしで早くもドン詰まり

  1. 6

    “文春砲”で不倫バレ柳裕也の中日残留に飛び交う憶測…巨人はソフトB有原まで逃しFA戦線いきなり2敗

  2. 7

    阪神・佐藤輝明の侍J選外は“緊急辞退”だった!「今オフメジャー説」に球界ザワつく

  3. 8

    ドジャースからWBC侍J入りは「打者・大谷翔平」のみか…山本由伸は「慎重に検討」、朗希は“余裕なし”

  4. 9

    阪神の日本シリーズ敗退は藤川監督の“自滅”だった…自軍にまで「情報隠し」で選手負担激増の本末転倒

  5. 10

    古川琴音“旧ジャニ御用達”も当然の「驚異の女優IQの高さ」と共演者の魅力を最大限に引き出すプロ根性