作者に聞く 漫画「その『おこだわり』~」じわり人気のワケ

公開日: 更新日:

「東京都北区赤羽」が山田孝之主演でドラマ化されるなど絶好調の漫画家・清野とおる氏。その清野氏が「モーニング・ツー」(講談社)で連載中の「その『おこだわり』、俺にもくれよ!!」がサラリーマンを中心にじわじわと人気が拡大している。

 この作品は、つまらない日常の中で別にこだわらなくてもいいことにあえてこだわり、そこに自分だけの幸せを見いだしコソコソと楽しんでいる輩=「おこだわり人(びと)」を清野氏が取材し、実践するノンフィクション漫画。

 たとえば、自宅マンションのベランダを衣食住でフル活用する男、喫茶店のアイスミルクに耽溺(たんでき)する男、ポテトサラダには「金麦」、「氷結」にはツナ缶にマヨネーズとコショウを死ぬほどかけたものが相性抜群と語る男、白湯(さゆ)を朝昼晩に楽しむ“白湯リスト”などなど……。読めば即、実践したくなる事例が満載なのだ。

 清野氏がいう。

「もともと、何かに愛着をもっている人の話を聞くのが好きだったんです。しかも、細かくて、他の人にとってはどうでもいいようなことを愛している人の話がたまらなく好きでした。そして、彼らを『おこだわり人』と名付け、彼らが持つ『おこだわり』を漫画にしようと思ったのです。彼らの『おこだわり』は、聞いて、すぐマネができて、しかも、ほとんどカネがかからない。デフレ時代の現在に最適なものです。彼らにこそ日常を生き抜くヒントがあるんじゃないでしょうか。これまで結構いろいろな漫画を描いてきましたけど、この単行本が、清野とおる史上最高の出来だと自負しています。もういつ死んでもいいくらいの完成度です」

 今晩、さっそくトライしてみますか。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    名球会入り条件「200勝投手」は絶滅危機…巨人・田中将大でもプロ19年で四苦八苦

  2. 2

    永野芽郁に貼られた「悪女」のレッテル…共演者キラー超えて、今後は“共演NG”続出不可避

  3. 3

    落合監督は投手起用に一切ノータッチ。全面的に任せられたオレはやりがいと緊張感があった

  4. 4

    07年日本S、落合監督とオレが完全試合継続中の山井を八回で降板させた本当の理由(上)

  5. 5

    巨人キャベッジが“舐めプ”から一転…阿部監督ブチギレで襟を正した本当の理由

  1. 6

    今思えばあの時から…落合博満さんが“秘密主義”になったワケ

  2. 7

    巨人・田中将大が好投しても勝てないワケ…“天敵”がズバリ指摘「全然悪くない。ただ…」

  3. 8

    高市早苗氏が必死のイメチェン!「裏金議員隠し」と「ほんわかメーク」で打倒進次郎氏にメラメラ

  4. 9

    世界陸上「前髪あり」今田美桜にファンがうなる 「中森明菜の若かりし頃を彷彿」の相似性

  5. 10

    三角関係報道で蘇った坂口健太郎の"超マメ男"ぶり 永野芽郁を虜…高畑充希の誕生日に手渡した大きな花束