TBSの名物DJだった桝井論平さん “平和”を訴え小論執筆も

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■定年後に千葉・鎌ケ谷市長選に立候補も…

 さて、「パック」は3年で降板。

「三里塚に行って成田空港建設反対派の少年行動隊にインタビューしたり、夜間中学生を取り上げたり、世の中の問題点や矛盾と向き合う放送を心がけました。それが局内で煙たがられたのかもしれません」

 桝井さんが担当した最終回は現役高校生100人をスタジオに招き、討論会を開いた。

「議論が白熱し、感情的になってお互いが糾弾し始めた時、ひとりの参加者が立ち上がり、“なぜオレがここにいるのか分かるか。それは寂しいからだ!”って叫んだんです。するといきり立ってた連中が“オレも寂しいんだ”と次々声を上げ始めた。その時の高校生の心がひとつになった瞬間を思い出すと、今でも涙があふれます」

 55歳で営業部に移り、TBSハウジングの設立に参画。定年退職後、千葉県鎌ケ谷市の市長選に立候補したこともあった。

「いろいろありましたが、ボクもこの秋で77になります。もう立派なジジイですからね。ならばと年寄り向けの深夜放送のノリで、『腐った老人国家からたくましい老人国家へ』という小論をまとめてみました。キーワードはズバリ“平和”。そのトシになってまだほえてるのかって声も当然あるでしょう、ハハハ」

 長女はテレビ制作会社を経営。長男はアパレルメーカー勤務。鎌ケ谷市内にTBSアナウンス室秘書だった夫人と2人暮らしだ。

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