専大松戸はなぜ6点リードを守れなかったのか…関東大会準々決勝・山梨学院戦を振り返る
今回は春季関東大会の準々決勝、中盤まで6点をリードしながら逆転を許した山梨学院戦を振り返ります。
先発して7回途中7失点のエース門倉昂大ですが、責めることはできません。今春センバツ以降は調子が上がっておらず、もともとこの試合に登板させないつもりでした。ところが、試合当日の朝のこと。
「おまえ、ZOZOマリンスタジアムでは前にも投げていたよな?」
何げなくそう話を振ると、門倉は、
「いいえ、まだです」
と、返してきた。夏の県大会準決勝以降は、同球場で行われます。仮にそこまで勝ち進むことができたとして、大きな重圧がかかる試合で、ぶっつけ本番という状況はまずい。そこで急きょ、先発を決めたのです。
なにしろ球場ごとにマウンドはまったく違います。特にガチガチに固められた「プロ仕様」だと、踏み出した前足がうまく刺さらず、バランスを取りにくい。不安定な状態で投げることになり、上半身もブレやすくなります。無理に修正しようとすれば、余計な力も入る。回を重ねるごとに、その影響はじわじわと重くのしかかります。フィールディングの感触やマウンドから見える景色、球場独特の雰囲気など、実際に体験しなければ分からない難しさもあるでしょう。初めて味わうのと、2回目、3回目とでは、感覚がまったく違うはずです。この試合でエースに経験を積ませることができただけでも、春季関東大会に出場した価値があったと思います。


















