ドラマは履歴書を作らないと“根っこのない木”になる

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碓井 それを役者も考えるわけですね。

倉本 たとえば、駆け出しの役者なら喫茶店でお茶を出すような小さなキャリアから始まりますね。その時に昨日からお茶を出すまでに何があったのか。恋人から別れの電話があった状況でお茶を出すのと、結婚を申し込まれた状況で出すのとでは違いますでしょう。演技だって変わってくるはず。

 そういう足場、少なくとも近過去は、個々の役者が組み立てなくちゃいけませんよ。でも、日本の役者はやらないから、お茶を出しながらのインナーボイスが見えない。外国の役者にはそれが見え、ロバート・デ・ニーロやアル・パチーノには確実にあるし、一番凄いのは、アンソニー・ホプキンス。内面で何をいっているのか分かりますよ。

(聞き手・碓井広義)

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