「これが最後だと…」 2008年の会見で現役引退宣言の真意

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 2008年9月、テレビドラマ界に大きな激震が走った。倉本氏がフジテレビ開局50周年記念ドラマ「風のガーデン」(中井貴一主演)の富良野ロケを視察した際の会見で、「脚本を書いているうちにこれが最後だと思った」と引退ともとれる発言をしたからだ。

碓井 先生は実際、どうおっしゃってたんですか。この時の心境も知りたいです。

倉本 詳しいことはちょっと覚えていないんですが、ただ、体力的な面は大きいでしょうね。その当時でまだ70代だったのかな。長期間にわたる作品ってキツイでしょう? 体力的に無理だなっていうのはありましたね。自信がないっていう。

碓井 「風のガーデン」は「北の国から」(1981~2002年)、「優しい時間」(05年)に続くフジテレビ系で放送された富良野3部作の最終章となる物語です。初回平均視聴率20・1%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録しましたが、数字以上に「人生の最期」を扱ったドラマの内容自体への反響が大きかった。また難しいテーマだけに、もしかしたら倉本先生と当時の制作陣との間にドラマ作りを巡って何かズレがあったのかな、と。

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