中高年が支持 スピルバーグ「レディ・プレイヤー1」の魅力

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 スティーブン・スピルバーグ、過去10年の監督作として最高となる全米オープニング成績を記録した「レディ・プレイヤー1」が日本でも評判だ。すでに全世界興収は約640億円に達するが、意外にも劇場では中高年層からの支持が強いという。

 行き過ぎた経済格差で街が荒廃しつつある近未来の米国を舞台に、仮想現実「オアシス」でのゲームに現実逃避する人々を描くSFアクション。その魅力について映画批評家の前田有一氏が解説する。

「オアシス内では誰もが自分の好きなキャラに変身し、好みのマシンでレースに参加できたりするのですが、80年代を中心とした超有名作品の懐かしメカやロボットが出てくるのでお父さんたちは大コーフンです。原作者は1972年生まれのファミコン世代で日本のサブカルにも詳しい。スピルバーグは映画にそれらを出すため数年がかりで著作権交渉をしたそうで、製作難度はこれまででトップクラスだったとボヤいているほどです」

 オアシス創設者が亡くなり、VR内に隠した鍵を入手した「プレイヤー」に莫大な遺産と運営権を譲るとの遺言が発表される。色めき立った大衆に加えてライバル社も組織的に参入し、激しい争奪戦が繰り広げられる。

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