著者のコラム一覧
井筒和幸映画監督

1952年12月13日、奈良県出身。県立奈良高校在学中から映画製作を始める。75年にピンク映画で監督デビューを果たし、「岸和田少年愚連隊」(96年)と「パッチギ!」(04年)では「ブルーリボン最優秀作品賞」を受賞。歯に衣着せぬ物言いがバラエティ番組でも人気を博し、現在は週刊誌やラジオでご意見番としても活躍中。

日大アメフト問題と対照的…特攻的犠牲主義と自己中心犯行

公開日: 更新日:

 彼らはスポーツを心得ていたのか。監督やコーチたち、そして、部員たちが「気合」や「根性」や「忍耐」や「勝利」という空回りな文言の下、明治の「富国強兵」と共に始まった軍人教育から大して変わっていない、ただの精神主義だけでやってきたのが根本の問題だろう。しかし、なかなか、この精神主義体質は新しい監督とコーチに入れ替わろうと、日大だけでは改められないだろう。

 スポーツを究めるには鋼の心が必要だ。しかし、「勝つため」「学校のため」「会社、国家のため」の“特攻的犠牲主義”が育ってしまったのは嘆かわしい。「勝たなくてもいい、負けないため」に試合に出る選手がもっと現れていいのでは。

 ところで、恐ろしい39歳のやつが再逮捕された。14年前に岡山県で小学3年の女の子が殺され、捜査が難航していた事件の容疑だ。この鬼畜、3年前に、兵庫県の路上で中学3年の女子を刃物で刺し重傷を負わせ、服役していたところだった。そして、2010年にも姫路市で小学1年の女子の腹部を殴って肝臓出血の重傷を負わせ、懲役4年で服していた。酌量の余地がない自己中心犯行だ。やつに、スポーツなどする機会はなかったのだろうか。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    名球会入り条件「200勝投手」は絶滅危機…巨人・田中将大でもプロ19年で四苦八苦

  2. 2

    永野芽郁に貼られた「悪女」のレッテル…共演者キラー超えて、今後は“共演NG”続出不可避

  3. 3

    落合監督は投手起用に一切ノータッチ。全面的に任せられたオレはやりがいと緊張感があった

  4. 4

    07年日本S、落合監督とオレが完全試合継続中の山井を八回で降板させた本当の理由(上)

  5. 5

    巨人キャベッジが“舐めプ”から一転…阿部監督ブチギレで襟を正した本当の理由

  1. 6

    今思えばあの時から…落合博満さんが“秘密主義”になったワケ

  2. 7

    巨人・田中将大が好投しても勝てないワケ…“天敵”がズバリ指摘「全然悪くない。ただ…」

  3. 8

    高市早苗氏が必死のイメチェン!「裏金議員隠し」と「ほんわかメーク」で打倒進次郎氏にメラメラ

  4. 9

    世界陸上「前髪あり」今田美桜にファンがうなる 「中森明菜の若かりし頃を彷彿」の相似性

  5. 10

    三角関係報道で蘇った坂口健太郎の"超マメ男"ぶり 永野芽郁を虜…高畑充希の誕生日に手渡した大きな花束