著者のコラム一覧
井筒和幸映画監督

1952年12月13日、奈良県出身。県立奈良高校在学中から映画製作を始める。75年にピンク映画で監督デビューを果たし、「岸和田少年愚連隊」(96年)と「パッチギ!」(04年)では「ブルーリボン最優秀作品賞」を受賞。歯に衣着せぬ物言いがバラエティ番組でも人気を博し、現在は週刊誌やラジオでご意見番としても活躍中。

閣僚給170万円だけ返納して反省だと? “世紀のケチ野郎”だ

公開日: 更新日:

 映画屋と××殺すのに刃物は要らず。雨の3日も降ればいいとか。その通り、先日、午前中の晴れ間のうちに、地方の町のさびれた裏通りを60年代の風情に見立てて、昔の新東宝のエロ映画の看板まで作って立てて、肉屋の店主のオヤジが「ケネディ暗殺される」なんて新聞記事をかざしながら、「この犯人よ、ソ連の回し者だっていうけど、オレは違うと思うな」とか何とか、隣の布団屋のオバちゃんに揚げたてのコロッケを分けてあげて話す場面を撮ろうとしてたら、結局、雨が降り出してロケ中止になって、さっぱりワヤだった。いよいよ、泣かせの梅雨に入ったというわけだ。

 6月8日といえば、10年前の白昼だ。秋葉原に男がトラックで現れ、サバイバルナイフで片っ端から人を襲い、7人が死亡、10人が負傷した戦後最悪の無差別通り魔事件があった日。でも、こんなことを思い出して書くこと自体、何とも不吉に思う。また似た事件が起きないとも限らない薄情な世の中だからだ。ネットでは人を中傷しかしない「書き込み」が絶えないし、「あおり運転」は死者まで出したのに、連鎖反応が起こっているし、幼児虐待もあちこちで起きている。ほんとに悲しくてやりきれない。何が悪いんだろう? えっ? 口を曲げた麻生太郎が大臣を辞めないで居直ってるからだってか?

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    カーリング女子フォルティウス快進撃の裏にロコ・ソラーレからの恩恵 ミラノ五輪世界最終予選5連勝

  2. 2

    南原清隆「ヒルナンデス」終了報道で心配される“失業危機”…内村光良との不仲説の真相は?

  3. 3

    契約最終年の阿部巨人に大重圧…至上命令のV奪回は「ミスターのために」、松井秀喜監督誕生が既成事実化

  4. 4

    「対外試合禁止期間」に見直しの声があっても、私は気に入っているんです

  5. 5

    高市政権「調整役」不在でお手上げ状態…国会会期末迫るも法案審議グダグダの異例展開

  1. 6

    円満か?反旗か? 巨人オコエ電撃退団の舞台裏

  2. 7

    不慮の事故で四肢が完全麻痺…BARBEE BOYSのKONTAが日刊ゲンダイに語っていた歌、家族、うつ病との闘病

  3. 8

    箱根駅伝3連覇へ私が「手応え十分」と言える理由…青学大駅伝部の走りに期待して下さい!

  4. 9

    「日中戦争」5割弱が賛成 共同通信世論調査に心底、仰天…タガが外れた国の命運

  5. 10

    近藤真彦「合宿所」の思い出&武勇伝披露がブーメラン! 性加害の巣窟だったのに…「いつか話す」もスルー