悩む日々が楽に…桑野信義を救った志村けんの笑顔と一言

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 ところが、88年7月に家老役の東八郎さんが亡くなられて、代役として想定外の大抜擢。でも、ハードルが高すぎた。東さんといえば昭和コント界の大御所。その後釜なんて、そう簡単に引き継げるわけがない。しばらく東さんや他のコメディアンの真似ばかりしてました。

 それで、このままじゃ尻すぼみになるんじゃないか、これから食っていけるのかって内心は不安だらけ。相談できる相手もいなくて、どこの現場でもとにかく必死でやるしかなかった。かなり追い詰められてたんです。

 本多劇場の時も、幕あいとか休憩時間に楽屋で額の汗をティッシュでパパッと拭くでしょ。そしたら、ティッシュの残骸を顔にはり付けたまま舞台に戻ったり、終始、ワサワサして落ち着くどころじゃない。それは志村さんもわかってたと思いますよ。

 そんなタイミングだったから、余計にホッとしました。納得できないまでも、それ以前より自然に笑いを取れるようになりましたから。あの一言があるから今がある。そう言っても過言じゃないですね。


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