悩む日々が楽に…桑野信義を救った志村けんの笑顔と一言
ミュージシャンで“くわまん”のニックネームでも親しまれるタレントの桑野信義さん(61)。コメディアンになりたての頃は悩む日々を送った。
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「100%、力を出そうと思わなくていいよ。80%でいいの。残りの20%は万が一の不測の事態に備えて、とっておくんだよ」
1989年の夏、下北沢の本多劇場の楽屋で「志村けんと田代まさしのだいじょうぶだぁファミリー」というコントをメインにした舞台をやってた時のことです。その頃、バラエティーに行き詰まりを感じて、志村さんに「オレ、自信ないんですよ」って話したら、笑顔でこう答えてくれたんです。
「え? 130%出すつもりで頑張って、本番の時に100%出せればいいんじゃないんですか」と思わず問い返すと、「それじゃ、余裕がないでしょ。肩の力は抜いた方がいい」。その瞬間、随分気が楽になりました。「もうバラエティーから足を洗おうかな」って思ってたくらい悩んでいましたから。