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桧山珠美コラムニスト

大阪府大阪市生まれ。出版社、編集プロダクションを経て、フリーライターに。現在はTVコラムニストとして、ラジオ・テレビを中心としたコラムを執筆。放送批評誌「GALAC」に「今月のダラクシー賞」を長期連載中。

【朝ドラ「ばけばけ」ウラの見所】おトキの怪談語りも見事だけど…駆け足展開にがっかりしたこと

公開日: 更新日:

第24週「カイダン、カク、シマス。」#120

 トキ(高石あかり)にすべてを打ち明けたヘブン(トミー・バストウ)。心機一転、ベストセラーを目指して執筆をはじめようとするヘブンに、トキは自分でも読める本を書いてほしいと提案する。トキの提案に、ベストセラーを書かなければとどつぼにはまっていたヘブンの視界が開ける。

 トキが読める本、読みたい本。それは、怪談! トキとヘブン、2人の怪談執筆がはじまる。

【本日のツボ】

逆に見たくなった「松野司之介物語」

「ママサンノタメ カキタイ ママサンノヨメルハナシ カキマス」「学のない私でも読めるの本、書いてください」とおトキに言われ、ヘブンは決意しました。

 これまでベストセラーを書かなくては、とばかり考えていたが、おトキに読めるようなものを書くと宣言。そして、おトキが読みたいものといえば、2人揃って「ひの ふの みい」で「怪談」と、テーマは怪談に決まりました。

「ホンスル アタラシイカイダン ヒツヨウ アツメテ キカセテ ネガイマス」。ヘブンに頼まれ、怪談集めを始めるおトキ。「怪談 お話ししてごしなさい」。そんなふうに急に話し掛けてこられてすぐに話せるものなのか、と疑問を持つまでもなく口々に話す町の人たち。あれよあれよという間に集まります。

 そして、ヘブンに集めてきた怪談を聞かせるおトキ。その話しぶりは、講談師さながら、なにか取りついたかのようで、息子たちも引くほどでした。夜な夜な怪談語りは続き、ヘブンの部屋には「のっぺらぼう」や「ろくろ首」やらの絵や、「MUJINA」などというタイトルらしくものが貼られています。

錦織の再現ドラマで見たかった

 おトキの語りっぷりが見事なのは認めるとしても、有名どころの話くらいはもう少し話の内容がわかるような、たとえば再現ドラマなどで見せて欲しかったですね。お経を書いたヘブンの顔を見て、おトキがキャーキャーする「耳なし芳一」ごっこなどではなく…。

 駆け足にもほどがあります。「スピードラーニング」ならぬ「スピードライティング」。これでは、怪談のありがたみが…。勝手に、錦織さんが「耳なし芳一」の芳一を演じたらどんなに最高かと妄想を膨らませていただけに、がっかり感もひとしお。

 落胆したのはイライザ(シャーロット・ケイト・フォックス)だけではなかったかも、です。わずか1日、しかも、正味数分で完成した「怪談(kwaidan)」。それならいっそ「松野司之介物語」が見たかった、などという声は…ない…か!?

 泣いても笑っても、笑っても転んでも、あと1週。しかと見届けてごしなさい。

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