片岡たまき
著者のコラム一覧
片岡たまき

神奈川県平塚市出身。元RCサクセション・マネジャー兼衣装係。夫は「パスカルズ」のバンドマスター、ロケット・マツ氏。著書に「あの頃、忌野清志郎と」(宝島社)。

「オレは最初からわざわざ穴をあけた服は好きじゃなんだ」

公開日: 更新日:

 忌野清志郎の画力は、「ぼくの好きな先生」(1972年)のモチーフとなった高校時代の恩師、美術の小林晴雄氏によって早くから認められていた。美大進学についても、周囲の誰もが疑っていなかったのではないか。

 RCサクセションのベーシストで清志郎の竹馬の友である小林和生(リンコ)から聞いた回想を、片岡さんは語る。

「高校時代、清志郎さんは油絵、リンコさんは彫刻を目指して、国立市のデッサン教室に通っていた。木炭デッサンは消しゴムに食パンを使うそうですが、清志郎さんはおいしいと評判のパン屋まで出かけて、人気のフランスパンを使ってたんですって(笑い)。画家気取りで、ベレー帽もかぶり始めて(笑い)。独特のユーモア感覚でしょう? 美術の部室では、自分でピンク色に塗った白衣ならぬ、“ピンク衣”を着たり、通学に使っていた50㏄のバイクの右側と左側を色違いに塗って、『行きと帰りで、違うバイクに見えるだろう?』と自慢していたり、かなりの奇想天外ぶりです」

 清志郎のこだわりはグッズ制作にも表れた。制作には必ず関わり、出来上がったグッズは自らもよく着用していたという。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1
    日本球界今オフを襲うポスティング地獄…“予備軍”もゴロゴロ、空洞化ますます加速

    日本球界今オフを襲うポスティング地獄…“予備軍”もゴロゴロ、空洞化ますます加速

  2. 2
    佐々木朗希とのただならぬ関係…陰で糸引く「黒幕」は大船渡高時代の韓国遠征まで追いかけた

    佐々木朗希とのただならぬ関係…陰で糸引く「黒幕」は大船渡高時代の韓国遠征まで追いかけた

  3. 3
    ついに国民年金65歳まで納付案が…政府がヒタ隠す「年金積立金250兆円」という都合の悪い真実

    ついに国民年金65歳まで納付案が…政府がヒタ隠す「年金積立金250兆円」という都合の悪い真実

  4. 4
    キムタクを縛り続ける《公称176cm》のデータ…「Believe」番宣行脚でも視聴者の関心は共演者との身長比較

    キムタクを縛り続ける《公称176cm》のデータ…「Believe」番宣行脚でも視聴者の関心は共演者との身長比較

  5. 5
    裏金自民に大逆風! 衆院3補選の「天王山」島根1区で岸田首相の“サクラ”動員演説は大失敗

    裏金自民に大逆風! 衆院3補選の「天王山」島根1区で岸田首相の“サクラ”動員演説は大失敗

  1. 6
    「白鵬の弟子」押し付け合い勃発! あちこちから聞こえる師匠譲りの不穏な評判

    「白鵬の弟子」押し付け合い勃発! あちこちから聞こえる師匠譲りの不穏な評判

  2. 7
    キムタクと9年近く交際も破局…通称“かおりん”を直撃すると

    キムタクと9年近く交際も破局…通称“かおりん”を直撃すると

  3. 8
    キムタク主演ドラマがまさかの1ケタ…“考察”慣れしすぎて王道スポ根が楽しめない?

    キムタク主演ドラマがまさかの1ケタ…“考察”慣れしすぎて王道スポ根が楽しめない?

  4. 9
    全国紙が全国紙でなくなる?「新聞販売店」倒産急増の背景…発行部数の激減、人手不足も一因に

    全国紙が全国紙でなくなる?「新聞販売店」倒産急増の背景…発行部数の激減、人手不足も一因に

  5. 10
    大谷は徹底した個人主義、思考回路も米国人…ゴジラ松井とはメンタリティーに決定的差異

    大谷は徹底した個人主義、思考回路も米国人…ゴジラ松井とはメンタリティーに決定的差異