片岡たまき
著者のコラム一覧
片岡たまき

神奈川県平塚市出身。元RCサクセション・マネジャー兼衣装係。夫は「パスカルズ」のバンドマスター、ロケット・マツ氏。著書に「あの頃、忌野清志郎と」(宝島社)。

「オレは最初からわざわざ穴をあけた服は好きじゃなんだ」

公開日: 更新日:

「2004年ごろ、清志郎さんの絵がグッズTシャツの全面に使われました。サンプルを一緒に確認した時、ハプニングが……。プリントインクのしぶきが襟にまではみ出ていた。グッズ担当者は『これは液だまりなので、実際の出来上がりとは違いますから』と説明。じっと見ていた清志郎さんは、にんまりとして『この液だまりがいい! このまま液だまりでいこう』と即決でした。清志郎さんは奇抜なものが好きですからね。髪を立てたり、派手な衣装を着たり、パンクに間違えられた時もあった。でも、レコード業界や評論家によるグラムロック、パンクなどの安易なカテゴリー分けなんてどこ吹く風と眼中にない。長く続いた低迷期から試行錯誤を重ねて、ギターをおいてハンドマイクに持ち替えるなど、“見せる”パフォーマーとしてファッショナブル路線に転換したことが、80年の大ブレークにつながったのだと思います。ギラギラに飾っていくこと、そこには、観客の目を楽しませ、売れるための答えを追求するしたたかな清志郎さんがいるんです」

 新しい衣装を作る時には、「衣装なんだから派手じゃないとね」といつも言っていたという。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1
    狙われた大谷の金銭感覚…「カネは両親が管理」「溜まっていく一方」だった無頓着ぶり

    狙われた大谷の金銭感覚…「カネは両親が管理」「溜まっていく一方」だった無頓着ぶり

  2. 2
    米国での評価は急転直下…「ユニコーン」から一夜にして「ピート・ローズ」になった背景

    米国での評価は急転直下…「ユニコーン」から一夜にして「ピート・ローズ」になった背景

  3. 3
    大谷翔平は“女子アナ妻”にしておけば…イチローや松坂大輔の“理にかなった結婚”

    大谷翔平は“女子アナ妻”にしておけば…イチローや松坂大輔の“理にかなった結婚”

  4. 4
    「ただの通訳」水原一平氏がたった3年で約7億円も借金してまでバクチできたワケ

    「ただの通訳」水原一平氏がたった3年で約7億円も借金してまでバクチできたワケ

  5. 5
    水原一平元通訳は稀代の「人たらし」だが…恩知らずで非情な一面も

    水原一平元通訳は稀代の「人たらし」だが…恩知らずで非情な一面も

  1. 6
    新婚ホヤホヤ真美子夫人を直撃、米国生活の根幹揺るがす「水原夫人」の離脱

    新婚ホヤホヤ真美子夫人を直撃、米国生活の根幹揺るがす「水原夫人」の離脱

  2. 7
    違法賭博に関与なら出場停止どころか「永久追放処分」まである

    違法賭博に関与なら出場停止どころか「永久追放処分」まである

  3. 8
    大谷翔平のパブリックイメージを壊した水原一平通訳の罪…小栗旬ら芸能人との交流にも冷たい視線

    大谷翔平のパブリックイメージを壊した水原一平通訳の罪…小栗旬ら芸能人との交流にも冷たい視線

  4. 9
    小室圭さんが窮地の大谷翔平の“救世主”に? 新通訳&弁護士就任にファンが期待

    小室圭さんが窮地の大谷翔平の“救世主”に? 新通訳&弁護士就任にファンが期待

  5. 10
    「白鵬米」プロデュースめぐる告発文書を入手!暴行に土下座強要、金銭まで要求の一部始終

    「白鵬米」プロデュースめぐる告発文書を入手!暴行に土下座強要、金銭まで要求の一部始終