青春の1ページ 修学旅行で他校の生徒に見つかり大パニック

公開日: 更新日:

 都立高校の出席日数が足りず、進級がかなわなくなったのもこの頃。留年というシステムがなかったため、私立の女子高に編入した。大学に進む道をあきらめてはいなかったので、何としても卒業したい。かといって、芸能人が多く通う有名私立には入りたくなかった。それで2回目の2年生となり、やりなおした。

 結果的には、それでよかったと思っている。ここで多くの友達ができたし、修学旅行にも行くことができた。九州を回る旅行で、私は最初と最後の4日間だったけれど、福岡、長崎、宮崎、鹿児島を観光できた。最も楽しかったのは大浦天主堂だ。グラバー邸のすぐ近くにあるカトリック教会。ステンドグラスがとにかくすてきで幻想的なのだ。

 先生から下を向いているように言われ、うつむいていたものの、同じ修学旅行の他校の生徒たちに見つかってしまった。すぐに集団となり、追いかけられた。バスに戻るには、なだらかで長い坂を下らなければならない。どうしようと思っていると、同級生がガードしてくれた。そして、足早に去った。坂の途中、お土産屋さんから「こっちへおいで」と声をかけてもらった。お店の隅に私たちが身を隠すと、追いかけてきた他校生たちにお土産屋さんは「あっちへ行ったよ」とあらぬ方向を指さしてくれた。そうやって時間を稼ぎ、間隙を縫ってバスに戻って事なきを得た。同級生と息を切らし、笑い合ったのは大切な青春の一ページだ。

 怒涛の10代を終えて、ようやくほっと一息つけたのが、20代の前半。同級生の多くは社会人になっていた。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    阪神・梅野がFA流出危機!チーム内外で波紋呼ぶ起用法…優勝M点灯も“蟻の一穴”になりかねないモチベーション低下

  2. 2

    梅野隆太郎は崖っぷち…阪神顧問・岡田彰布氏が指摘した「坂本誠志郎で捕手一本化」の裏側

  3. 3

    国民民主党「選挙違反疑惑」女性議員“首切り”カウントダウン…玉木代表ようやく「厳正処分」言及

  4. 4

    阪神に「ポスティングで戦力外」の好循環…藤浪晋太郎&青柳晃洋が他球団流出も波風立たず

  5. 5

    本命は今田美桜、小芝風花、芳根京子でも「ウラ本命」「大穴」は…“清純派女優”戦線の意外な未来予想図

  1. 6

    巨人・戸郷翔征は「新妻」が不振の原因だった? FA加入の甲斐拓也と“別れて”から2連勝

  2. 7

    時効だから言うが…巨人は俺への「必ず1、2位で指名する」の“確約”を反故にした

  3. 8

    石破首相続投の“切り札”か…自民森山幹事長の後任に「小泉進次郎」説が急浮上

  4. 9

    今田美桜「あんぱん」44歳遅咲き俳優の“執事系秘書”にキュン続出! “にゃーにゃーイケオジ”退場にはロスの声も…

  5. 10

    参政党のSNS炎上で注目「ジャンボタニシ」の被害拡大中…温暖化で生息域拡大、防除ノウハウない生産者に大打撃