事務所社長宅に下宿 高校と芸能界の“二足の草鞋”が始まる

公開日: 更新日:

大西結花編 <3>

 中学卒業と同時に東京に出た。学校の先生を目指すつもりが、芸能界の扉を叩いた。どうなるか分からないし、寂しさもあったが、いつまでも、実家にいても意味がないと思った。

 出発のとき、新大阪の新幹線のホームで幼馴染みの親友が見送ってくれた。「これ」と渡された紙包みには、ふたりでつけていた交換日記。

「私はここでこれからも友だちと一緒だけど、ゆっちはひとりぼっちになるでしょう」

 一緒にバンドをやろうと話していたこともあった親友。私たちは別々の進路に歩み出した。

 乗る予定だった新幹線は行ってしまい、何本か遅い便で東京駅に到着すると、待ちわびていた事務所社長に怒られた。1984年に携帯などあるはずもなく、遅れる連絡の取りようもなかった。

 社長宅に下宿し、高校と芸能界の二足の草鞋を履くことになった。午前中に授業を受け、午後から仕事という毎日。用意してもらった部屋には、ピンクのカーテンがかかり、ピンクのベッドカバーがあった。実家では姉と相部屋で2段ベッドだったから、初めての個室がうれしかった。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    立花孝志氏はパチプロ時代の正義感どこへ…兵庫県知事選を巡る公選法違反疑惑で“キワモノ”扱い

  2. 2

    タラレバ吉高の髪型人気で…“永野ヘア女子”急増の珍現象

  3. 3

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  4. 4

    中山美穂さんの死を悼む声続々…ワインをこよなく愛し培われた“酒人脈” 隣席パーティーに“飛び入り参加”も

  5. 5

    《#兵庫県恥ずかしい》斎藤元彦知事を巡り地方議員らが出しゃばり…本人不在の"暴走"に県民うんざり

  1. 6

    シーズン中“2度目の現役ドラフト”実施に現実味…トライアウトは形骸化し今年限りで廃止案

  2. 7

    兵庫県・斎藤元彦知事を待つ12.25百条委…「パー券押し売り」疑惑と「情報漏洩」問題でいよいよ窮地に

  3. 8

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  4. 9

    大量にスタッフ辞め…長渕剛「10万人富士山ライブ」の後始末

  5. 10

    立花孝志氏の立件あるか?兵庫県知事選での斎藤元彦氏応援は「公選法違反の恐れアリ」と総務相答弁