「女が愛して憎むとき」若尾文子と田村二郎にみる男女の業

公開日:

「女が階段を上る時」(60年、成瀬巳喜男監督)で銀座の女を描いた脚本家の菊島隆三が舞台を大阪に移した作品。

 北新地でバーを営む敏子(若尾文子)は美人ママとして評判を呼び、客は敏子に男がいるのではと興味津々だ。敏子は男の影がない女として通っているが、実は東京の尾関(田宮二郎)と不倫関係。夜の飛行機で東京に向かい、逢瀬を楽しんで大阪に戻る生活を続けてきた。尾関は海外のミュージシャンを招聘する有名な呼び屋だ。敏子は尾関との関係に寂しさを感じるものの、会えば身も心も満たされる。

 そんな折、敏子の店に偽物のウイスキーを売っていた業者が摘発された。刑事の尋問で敏子は尾関との密会を告白し、週刊誌で報じられる。店の客足は落ち、敏子は東京で出直そうとするが、尾関もジャズ奏者からドタキャンを受けるのだった。

 偽ウイスキーの件を警察に密告した人物、男たちの好奇の目、水商売を見下して職質をかける刑事、カネを無心する元夫と、敏子の周りは敵だらけだ。敏子の師匠であるマダム理恵(森光子)の「美人のマダムは成功しない」「マダムは客の共有物や」「商売女は客に惚れたらおしまい」という言葉が水商売の難しさを言い表している。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

最新の芸能記事

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    菊川怜の夫は裁判沙汰に…女性芸能人が“成金”を選ぶリスク

  2. 2

    売り込みは好調も…河野景子“豪邸ローン2億円”の逼迫台所

  3. 3

    引退の稀勢の里を支える“太いタニマチ”と6000万円の退職金

  4. 4

    「ストライクが入らない」フランスアは高知で泣いていた

  5. 5

    安倍官邸“大号令”か 厚労省「実質賃金上昇率」水増し工作

  6. 6

    首相の姓を? 永田町に飛び交う新年号に「安」採用プラン

  7. 7

    辺野古「県民投票」不参加表明 沖縄県“アベ友”5市長の評判

  8. 8

    “第2のサンゴ虚報事件”で思い出す安倍首相の朝日新聞批判

  9. 9

    広島・誠也が打点王宣言も “新3番”長野に丸の代役務まるか

  10. 10

    長野以外にGベテランリスト漏れ 広島“ポロリ発言”の波紋

もっと見る