ロッキー世代が感涙 映画「クリード 炎の宿敵」なぜ泣ける
名作「ロッキー」の続編となる新シリーズ最新作「クリード 炎の宿敵」が中高年男性を中心に絶賛されている。映画興行ランキングでは圏外になってしまったが、ボクシング映画の歴代最高興収記録を持つ大ヒット作「ロッキー4/炎の友情」(85年)に連なるストーリーが、リアルタイムで見て熱くなったこの世代を泣かせるともっぱらの評判だ。映画批評家の前田有一氏もその出来栄えを高く評価する。
「ロッキーシリーズの評価は5作目の失敗で一時失墜しましたが、生みの親のシルベスター・スタローンは『ロッキー・ザ・ファイナル』(06年)で完結編を作り直し、親友アポロの息子に後継者を託した『クリード チャンプを継ぐ男』(15年)の大ヒットで完全復活しました。米国ではこの2作目も絶賛され、感謝祭シーズンの実写オープニング興収の歴代新記録を達成したほど。中身は34年ぶりとなる『4』の続編で、登場人物のその後が重厚なドラマとして描かれ、大人でも見ごたえ十分です」
世界チャンピオンになったアドニスの挑戦者に、かつて父アポロ・クリードをリング上で殺したイワン・ドラゴの息子ビクターが名乗りを上げた。トレーナーのロッキー(シルベスター・スタローン)は猛反対するが、アドニスは強引に試合の申し出を受けてしまう。