著者のコラム一覧
山田勝仁演劇ジャーナリスト

濃密なサスペンスホラー「山犬」で際立ったAKB48の個性

公開日: 更新日:

 彼女たちを監禁したのは誰なのか。出没するセーラー服の少女(岩立沙穂=AKB48)とスキンヘッドの大男(山本光二郎=コンドルズ)の正体は……。

 歌とダンスを随所に織り込みながら、チェーンソーや肉切り包丁というホラーの定番で恐怖をあおるスプラッター演劇

 サスペンスホラーに不可欠なのは恐怖に逃げまどう美少女。今回はそれをAKB48の3人が体現した。

 演技経験はほとんどないというが、常に不特定多数の視線にさらされることで輝きを増すのがアイドル。その存在感と初々しさ、度胸の良さはずぬけている。淫らでダーティーなセリフも彼女たちの口から吐き出されるとキラキラした宝石に変わる。

 テーマはイジメ、ハラスメントなど今日的問題をはらんでいるが、一方で少女たちの被虐性が次第に聖性を帯びてくるのが舞台の見せ場。オレノグラフィティの艶やかな演技、山本の身体パフォーマンスも特筆もの。

 東京公演は池袋サンシャイン劇場(終了)、大阪公演はABCホール(6~10日)。

 ★★★★

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 芸能のアクセスランキング

  1. 1

    周囲にバカにされても…アンガールズ山根が無理にテレビに出たがらない理由

  2. 2

    永野芽郁「キャスター」視聴率2ケタ陥落危機、炎上はTBSへ飛び火…韓国人俳優も主演もとんだトバッチリ

  3. 3

    中森明菜が16年ぶりライブ復活! “昭和最高の歌姫”がSNSに飛び交う「別人説」を一蹴する日

  4. 4

    永野芽郁“二股不倫”疑惑「母親」を理由に苦しい釈明…田中圭とベッタリ写真で清純派路線に限界

  5. 5

    田中圭“まさかの二股"永野芽郁の裏切りにショック?…「第2の東出昌大」で払う不倫のツケ

  1. 6

    田中圭が『悪者』で永野芽郁“二股不倫”騒動はおしまいか? 家族を裏切った重い代償

  2. 7

    永野芽郁は疑惑晴れずも日曜劇場「キャスター」降板回避か…田中圭・妻の出方次第という見方も

  3. 8

    永野芽郁「二股不倫報道」の波紋…ベッキー&唐田えりかと同じ道をたどってしまうのか?

  4. 9

    永野芽郁「二股不倫」報道で…《江頭で泣いてたとか怖すぎ》の声噴出 以前紹介された趣味はハーレーなどワイルド系

  5. 10

    紗栄子にあって工藤静香にないものとは? 道休蓮vsKōki,「親の七光」モデルデビューが明暗分かれたワケ

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    永野芽郁は疑惑晴れずも日曜劇場「キャスター」降板回避か…田中圭・妻の出方次第という見方も

  2. 2

    紗栄子にあって工藤静香にないものとは? 道休蓮vsKōki,「親の七光」モデルデビューが明暗分かれたワケ

  3. 3

    「高島屋」の営業利益が過去最高を更新…百貨店衰退期に“独り勝ち”が続く背景

  4. 4

    「たばこ吸ってもいいですか」…新規大会主催者・前澤友作氏に問い合わせて一喝された国内男子ツアーの時代錯誤

  5. 5

    かつて控えだった同級生は、わずか27歳でなぜPL学園監督になれたのか

  1. 6

    永野芽郁×田中圭「不倫疑惑」騒動でダメージが大きいのはどっちだ?

  2. 7

    佐々木朗希「スライダー頼み」に限界迫る…ドジャースが見込んだフォークと速球は使い物にならず

  3. 8

    第3の男?イケメン俳優が永野芽郁の"不倫記事"をリポストして物議…終わらない騒動

  4. 9

    風そよぐ三浦半島 海辺散歩で「釣る」「食べる」「買う」

  5. 10

    永野芽郁がANNで“二股不倫”騒動を謝罪も、清純派イメージ崩壊危機…蒸し返される過去の奔放すぎる行状