堀江しのぶがスキルス性胃がんと判明 余命2か月の宣告に…
                        
 東京の病院では名古屋の堀江しのぶの両親に負担がかかるし、メディアが勘づいてしまうおそれがあった。野田は堀江しのぶを名古屋の病院に転院させた。彼女とメディアには、卵巣嚢腫ということにしておいた。
 考え得るあらゆる治療を施し、できるだけ本人に負担がかからないようにした。
 毎月の治療費は300万円近くかかった。
 堀江しのぶの両親に負担させたくなかったので、野田が治療費を負担した。堀江しのぶという唯一の稼ぎ頭が入院したことで、野田の収入は途絶えた。
 助かる確率は限りなく0%になっても、できる限りのことはしてあげたい。
 それにしてもカネがない。
 出入りしていたある男の所に行って、仕事をもらおう。
 四谷から目黒区青葉台に事務所を移したあの男のもとに行った。
「(堀江)しのぶが病気なんだ」
「どうした?」
                    

                                    
                                        
















