米倉涼子が公表「低髄液圧症候群」は意外に厄介な病気

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「交通事故でムチ打ちになって整形外科に通ったけど原因がわからないまま。あるいは体育の授業中に首や腰などをケガして、それ以降ずっと調子が悪く、病院に行っても原因がわからない。次第に集中力が低下してしまって成績まで下がったなどのエピソードは患者さんが集う情報交換会で何度も聞きます。低髄液圧症候群や脳脊髄液減少症という病名を前提に診断していない場合、気のせい、原因不明ということにされてしまうことがあるのかもしれません」

 激痛やめまいなどは患者の主観的な症状でありなかなか診断しづらかったのだが、国としても動きは出ているという。

「厚生労働省が補助している研究では、脳神経外科学が専門の医師で山形大学の嘉山孝正氏らが中心となった『脳脊髄液減少症の診断・治療法の確立に関する研究』があります。画像で髄液の漏れが確認しにくい場合、本人は症状を訴えているのに、診断が難しいなど問題点がありました。この研究報告書の中には、MRIなどを用いた画像判定基準・画像診断基準、髄液漏れを治療するブラッドパッチ療法の有効性が公表されています。今後は一般の医師でも診断ができるようにガイドラインなどが作られるようになっていくかもしれません」

 日常的に原因不明の症状に見舞われ、特に交通事故後に身体の調子が悪くなったら、低髄液圧症候群を疑うのも選択肢の一つではないか。

(取材・文=平井康嗣/日刊ゲンダイ

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