<4>「朝次か。すばしっこい巾着っ切りみたいでいいな」

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 朝次になってからは順風満帆だった。人気番組「笑点」の若手大喜利のメンバーになり、顔と名前が売れてきた。1980年10月、大喜利の正規メンバーである三遊亭小円遊が動脈瘤破裂で急死すると、番組の本多プロデューサーが、後任に朝次を指名した。

「『うちで育ててる若手大喜利のメンバーから選ぼう。一番威勢のいい朝次がいい』と。あたしはまだ二つ目の分際ですから、後任といってもピンチヒッターで、正式なメンバーを選ぶまで2、3カ月の間務めるだけだと思ってました。本多さんも、『とりあえずだからね』と言ってました。あたしにプレッシャーを与えないようにとそう言ったんでしょう。そのとりあえずが8年続いちゃった」

 二つ目で30歳の朝次が「笑点」の正規メンバーになったのは異例である。瞬く間に売れっ子となり、テレビドラマにも出演するようになった。 (つづく)

(聞き手・吉川潮

▽桂才賀(かつら・さいが)1950年、東京都大田区羽田生まれ。落語協会所属。高校卒業後、海上自衛隊を経て72年、9代目桂文治に入門、前座名は「文太」。78年、師匠文治の死去に伴い、3代目古今亭志ん朝門下に移籍。「古今亭朝次」と改名し、二つ目で笑点メンバーとなる。85年、真打ちに昇進し、7代目「桂才賀」を襲名。

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