「米軍基地キャンプのアメリカ人はマナーが良かった」

公開日: 更新日:

 太神楽はしゃべり芸ではないので、落語よりも寄席以外の仕事が多い。

「10代、20代はキャバレー、デパートの屋上のアトラクション、それから米軍基地キャンプ回りですね。キャンプは軍人さんとその家族が客ですが、アメリカ人は家族でショーを見る習慣があるみたいで、マナーが良くて、いい間で拍手をしてくれる。バンドが入ってるのでドラムソロに合わせてやったりもしました。入間や横須賀の基地に行くと、楽しみは食事です。うまそうな肉がたっぷりあって、市販される前のコーラを初めて飲んだのも基地でした」

 1966年に小仙の相棒の小金が亡くなって、寄席の看板は「丸一小仙社中」になった。丸一というのは屋号で、鏡味は姓である。小仙、盛之助改め仙三郎、仙之助、3人の社中だ。

「7年間、3人で舞台に立ち、獅子舞もいろんなところでやりました。そして、73年に一本立ちが許され、『仙之助・仙三郎』として寄席に出ることになりました。寄席の看板に名前が出た時はうれしかったですねえ。これで名前を覚えてもらえると。太神楽は曲芸をやる太夫と口上を述べる後見とに役割が分かれてますが、あたしと仙之助はともに芸ができるし、技量が同じくらいでしたから、役割を分けずに交互に、または一緒にやりました」

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    梅野隆太郎は崖っぷち…阪神顧問・岡田彰布氏が指摘した「坂本誠志郎で捕手一本化」の裏側

  2. 2

    阪神に「ポスティングで戦力外」の好循環…藤浪晋太郎&青柳晃洋が他球団流出も波風立たず

  3. 3

    阪神・佐藤輝明が“文春砲”に本塁打返しの鋼メンタル!球団はピリピリも、本人たちはどこ吹く風

  4. 4

    自民両院議員懇談会で「石破おろし」が不発だったこれだけの理由…目立った空席、“主導側”は発言せず欠席者も

  5. 5

    広末涼子「実況見分」タイミングの謎…新東名事故から3カ月以上なのに警察がメディアに流した理由

  1. 6

    参政党のSNS炎上で注目「ジャンボタニシ」の被害拡大中…温暖化で生息域拡大、防除ノウハウない生産者に大打撃

  2. 7

    国保の有効期限切れが8月1日からいよいよスタート…マイナ大混乱を招いた河野太郎前デジタル相の大罪

  3. 8

    『ナイアガラ・ムーン』の音源を聴き、ライバルの細野晴臣は素直に脱帽した

  4. 9

    初当選から9カ月の自民党・森下千里議員は今…参政党さや氏で改めて注目を浴びる"女性タレント議員"

  5. 10

    “死球の恐怖”藤浪晋太郎のDeNA入りにセ5球団が戦々恐々…「打者にストレス。パに行ってほしかった」