相棒の仙之助はセブ島にも毬を持って行く芸熱心な男でした

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「夏場にハワイアンバンドとショーに出て、ファイアダンスをやったんです。1メートル20センチの棒の両側に巻いた布に油を染み込ませて火をつけたのを投げたり回転させたりする。もちろん黒紋付きに袴なんて格好じゃできませんから、上半身裸で海水パンツに腰みのをつけてまして、打楽器のリズムに合わせ、たいまつの曲取りをしました。後ろにいたバンドの皆さんの白いズボンに、浸した油が飛び散って申し訳なかったです」

 どんな仕事でも息が合うコンビだった。

「2001年になると、仙之助が、食べ物が喉に引っかかってうまくのみ込めないと言うようになった。『病院で検査してもらわないとダメだよ』と言ったのに行かない。少々の痛みは我慢しちゃうやつなんです。3月中旬に、池袋演芸場の楽屋のトイレで吐血したのを隠して、その後末広亭に行った。帰りに吐血のことを聞いて驚きましたよ。次の日に病院で検査したら、食道がんだという。4月に手術をしたんですが、胃や背中にまで転移した手遅れ状態で、余命3カ月を宣告されました」

 仙三郎が受けたショックは想像に難くない。 (つづく)

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