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てれびのスキマ 戸部田誠ライタ―

1978年生まれのテレビっ子ライター。最新著「王者の挑戦『少年ジャンプ+』の10年戦記」(集英社)、伝説のテレビ演出家・菅原正豊氏が初めて明かした番組制作の裏側と哲学をまとめた著者構成の「『深夜』の美学」(大和書房)が、それぞれ絶賛発売中!

プライドを捨てた芸人の兄と伊藤沙莉のウインウイン関係

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 兄と妹は同居していたが、家賃は今年4月の時点で兄が25%、妹が75%の割り合いだったという(note「オズワルド伊藤」20年4月21日)。もともと、兄は一緒に暮らすという選択肢もなかったし、妹が女優であることも公表していなかった。10年近いキャリアの差がある故、知名度に大きな差があった。妹に対する劣等感と兄としてのプライドがそれを許さなかったのだ。

 しかし、ハマカーン神田との出会いで考え方が変わった。「芸人なら乗っかるもん乗っかった方が面白いよ。妹の名前が先行しても、君が面白かったら問題ないんだから」(同前)という彼の言葉に救われた。何しろ彼は神田うのの弟にして「THE MANZAI」(フジテレビ)の王者。説得力は絶大だった。

 公表後は、妹のラジオ番組に出演したり、日常のコミカルなやりとりがSNSなどにつづられたりしている。兄が出演予定のライブに現れず“行方不明”となった騒ぎに、妹は「兄!!!! どこに行った兄!!!!」とツイート。結局、ただの寝坊だったが、その一連のやりとりはコントのよう。

 先日、兄は「勇者ああああ」(テレビ東京)の収録にも寝坊で遅刻したが、ひょうひょうとした言い訳で爆笑を生んだ彼を見て、総合演出の板川侑右は「ヤバい人」に出会ったかもと回想している。

「もちろん『ダメ人間』という意味ではなく『とんでもないスター』に化けそうな人という意味で」(とうこう・あい「QJWeb」20年6月11日)

 冒頭の番組では「コント番組をやりたい」と夢を語った伊藤沙莉。いつかコントでのきょうだい共演が見たい。

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