渡哲也さんと裕次郎さん“幻のCM”裏に宝酒造と石原プロの絆

公開日: 更新日:

 渡哲也さんと石原裕次郎さんが“幻の共演”をしている宝酒造「松竹梅」のテレビCMは、まだしばらく放送されることになったが、その映像・音声の合成は見事なものだ。使われているのは、渡の部分はおととしの放送、裕次郎は45年前だという。寺の縁側で酒を飲んでいる僧侶役の渡が、「よろこびとは?」と尋ねると、客の裕次郎は「飲むことよ」と応じ、最後に「よろこび~のさけ、しょう・ちく・ばい」と声が重なる。

 やりとりも歌もぴたりなのだが、渡が兄貴、裕次郎はイタズラな弟のように見えるのが面白い。この時、渡は77歳、裕次郎は41歳だからなのだけれど、師弟逆転は新しい楽しさだ。

 CM放送の継続は、宝酒造が申し出て、石原プロモーションは快諾した。とにかく、石原プロと宝酒造の関係は深い。宝酒造の大宮隆元社長は、プロ設立の時から裕次郎の面倒を見て、大きな借金を抱えた時は全面支援し、派手な爆破シーンで制作費がかさんだテレビドラマ「西部警察」もスポンサーとして支え続けた。

「宝酒造の応援がなければ、『西部警察』というドラマはありませんでしたよ。番組スポンサーというだけでなく、表に出ない金銭的支援も多かったのではないでしょうか。札幌工場や伏見工場の敷地を撮影に使わせたり、ロケ先の地元ファンサービスのイベントも、宝酒造が全面的にバックアップしていました。東日本大震災や熊本地震など災害の時に、渡や舘ひろし神田正輝ら石原軍団総出の炊き出しは人気ですが、食材を現地に送り込んだり、給水車をわざわざ京都から手配したりということもやっていました」(テレビ局プロデューサー)

■関連キーワード

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    福原愛が再婚&オメデタも世論は冷ややか…再燃する「W不倫疑惑」と略奪愛報道の“後始末”

  2. 2

    「年賀状じまい」宣言は失礼になる? SNS《正月早々、気分が悪い》の心理と伝え方の正解

  3. 3

    「五十年目の俺たちの旅」最新映画が公開 “オメダ“役の田中健を直撃 「これで終わってもいいと思えるくらいの作品」

  4. 4

    放送100年特集ドラマ「火星の女王」(NHK)はNetflixの向こうを貼るとんでもないSFドラマ

  5. 5

    国民民主党・玉木代表「ミッション・コンプリート」発言が大炎上→陳謝のお粗末…「年収の壁」引き上げも減税額がショボすぎる!

  1. 6

    どこよりも早い2026年国内女子ゴルフ大予想 女王候補5人の前に立ちはだかるのはこの選手

  2. 7

    出家否定も 新木優子「幸福の科学」カミングアウトの波紋

  3. 8

    「M-1グランプリ2025」超ダークホースの「たくろう」が初の決勝進出で圧勝したワケ

  4. 9

    「核兵器保有すべき」放言の高市首相側近は何者なのか? 官房長官は火消しに躍起も辞任は不可避

  5. 10

    楽天が変えたい「18番は田中将大」の印象…マエケンに積極譲渡で“背番号ロンダリング”図る