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荒木経惟写真家

1940年、東京生まれ。千葉大工学部卒。電通を経て、72年にフリーの写真家となる。国内外で多数の個展を開催。2008年、オーストリア政府から最高位の「科学・芸術勲章」を叙勲。写真集・著作は550冊以上。近著に傘寿記念の書籍「荒木経惟、写真に生きる。荒木経惟、写真に生きる。 (撮影・野村佐紀子)

<10>披露宴で妻・陽子のヌードを上映したら祖母が寝込んだ

公開日: 更新日:

 3年ぐらいつきあって、結婚したんだ。結婚式をした青学会館は陽子が探してきたんだよ。オレが東京で一番安い場所を探せって言ったんだ。オレの気持ちとしては、ホテルとかそんな大げさな場所じゃなくて、そこらでいいんだからって言ってさ。でもそこらで集まってお茶飲むだけっていうのもイヤじゃない、本人は。陽子に気遣いしてんだよ、オレ(笑)。この写真も気い遣って、ここの専属の写真館のヤツに、悪いけどここで一発撮らせてくれって言って撮った。普通は写真館のヤツが撮るだろ。向こうのが売れなくなっちゃうわけだよ。一番弟子に撮らせた写真なんだ。やっぱりこれがいいんだよ。

■NHK出たんだから偉い、ちゃんとした人だって…

 披露宴でさ、陽子のヌードを上映したら、寝込んじゃった、田舎のおばあちゃんが。あんなものはダメッ! って言ってさ。ところがだよ、その晩だかその次の日に、NHKに出たんだよ、オレ。それで、信用された。NHK出たんだから偉い、ちゃんとした人だって。NHKってものすごい効果的だったんだよ(笑)。でも、ヌードのスライド上映は、ちょっとまずいよなあ。結婚式の披露宴じゃなあ、ちょっとなぁ~。後で聞いたけど、オレのほうの親戚も、あんたのとこの子は! って言ったらしいけど。NHKの後はね、ガラッと、対応がよくなったんだ(笑)。

 結婚記念日は(1971年)7月7日。陽子とは、別れても、毎年この日には必ず会おうと約束したんだよ。

(構成=内田真由美)

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