ソフトB前田悠伍はなぜ負けない? 剛速球も多彩な変化球もない“玄人好み”の投球術

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 うなるような剛速球や多彩な変化球を投げるわけではない。それでも1966年の堀内恒夫(巨人)以来となる、高卒3年目以内での開幕9連勝を達成したのが、ソフトバンクの左腕・前田悠伍(20)だ。

 2日の楽天戦は降りしきる雨の影響か、6回5失点。本人は「反省の多い投球だった」と振り返ったが、打線が10得点と奮起し、登板12試合目で9勝0敗。勝率10割をキープした。規定投球回には25イニング足りていないものの、9勝はリーグ2位タイ。もっか、パの新人王レースのトップを走っている。

 突出した武器があるわけではない。最も多く投げているのが、配球の半分近くを占める今季MAX149キロの直球。これを軸に変化球はフォークとカーブを主に投げ、スライダーやチェンジアップの割合は少ない。

 ホークスOBの山内孝徳氏は「一見、何が良いのかわかりづらいかもしれませんが……」と、こう続ける。

「前田の最大の武器は安定感です。コントロールがよく、常に一定のフォームで同じ腕の振りから直球、フォーク、カーブと緩急を投げ分ける。簡単に言えば、投球術に長けている、と言っていい。打者にとってはボールが手元から離れるまで球種がわからない厄介さがある。その上、ただでさえ打ちづらい左腕。近年はスピードや変化球の多さにこだわる投手が多いですけど、前田は昔かたぎのスタイル。玄人受けする投手です」

 高卒3年目以内の開幕連勝記録は前述の堀内の13連勝が最長。残り4勝、届けば偉業だが……。

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