著者のコラム一覧
二田一比古ジャーナリスト

福岡県出身。大学卒業後、「微笑」(祥伝社)の記者に。その後、「Emma」「週刊文春」(ともに文芸春秋)をはじめ、多くの週刊誌、スポーツ新聞で芸能分野を中心に幅広く取材、執筆を続ける。フリー転身後はコメンテーターとしても活躍。

元祖ビジュアル系 ジュリーの化粧に賛否両論が巻き起こる

公開日: 更新日:

 駆け出し記者の頃、「青山に沢田研二がよく来る店がある」と教えてくれたのは建設会社に勤める友人だった。さっそく一緒に出かけた。よくあるパブだったが、当時は青山という街がステータスな時代。よくあるパブでも敷居が高く感じた。客層も違う。流行の最先端をゆくような業界人らしき人たちが集っていた。

 何度か通っているうちに、本当に沢田と遭遇した。店の経営者らも交じり何人かで陽気に飲んでいた。すでにソロとして活動していたスーパースターの沢田もここでは普段着で店になじんでいた。言葉も関西弁(京都出身)。

 沢田と気づいても騒がないのが青山のマナー。従業員に聞くと「経営者が京都時代からの親友」とのことで、沢田にとって仕事でたまったストレスを発散する場所になっていたようだ。

 グループサウンズ時代はボーカルとして圧倒的な人気を誇った沢田。紆余曲折を経てソロに転身。アイシャドーやカラーコンタクトなどのメーク。セクシーな衣装で「ジュリーの世界」を演出。それを嫌みなく絵にしてしまうのが沢田の力量だった。今でこそ、ビジュアル系歌手に違和感はなくなっているが、当時は男が化粧することに批判的な意見も多く、沢田の化粧を巡り賛否両論。論争まで起こった。沢田のスタッフのひとりから聞いた話は印象的だった。

■関連キーワード

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    広陵暴力問題の闇…名門大学の推薦取り消し相次ぎ、中井監督の母校・大商大が「落ち穂拾い」

  2. 2

    志村けんさん急逝から5年で豪邸やロールス・ロイスを次々処分も…フジテレビ問題でも際立つ偉大さ

  3. 3

    (4)指揮官が密かに温める虎戦士「クビ切りリスト」…井上広大ら中堅どころ3人、ベテラン2人が対象か

  4. 4

    今なら炎上だけじゃ収まらない…星野監督は正捕手・中村武志さんを日常的にボコボコに

  5. 5

    「高市早苗総裁」爆誕なら自民党は下野の可能性も…“党総裁=首相”とはならないワケ

  1. 6

    志村けんさん急逝から5年、更地になった豪邸の記憶…いしのようことの“逢瀬の日々”

  2. 7

    佐々木朗希いったい何様? ロッテ球団スタッフ3人引き抜きメジャー帯同の波紋

  3. 8

    広陵辞退騒動だけじゃない!「監督が子供を血だらけに」…熱戦の裏で飛び交った“怪文書”

  4. 9

    広陵野球部は“廃部”へ一直線…加害生徒が被害生徒側を名誉棄損で告訴の異常事態

  5. 10

    (3)阪神チーム改革のキモは「脱岡田」にあり…前監督との“暗闘”は就任直後に始まった