著者のコラム一覧
二田一比古ジャーナリスト

福岡県出身。大学卒業後、「微笑」(祥伝社)の記者に。その後、「Emma」「週刊文春」(ともに文芸春秋)をはじめ、多くの週刊誌、スポーツ新聞で芸能分野を中心に幅広く取材、執筆を続ける。フリー転身後はコメンテーターとしても活躍。

近藤真彦の不倫報道で思い出す メリー喜多川副社長の剛腕

公開日: 更新日:

「なんですか、あなたは」

 次の質問を聞くこともなく4人を車に乗せ、立ち去った。取材そのものよりも取材の仕方がルール違反というのがメリー氏側の言い分だった。

 マネジャーの使命のひとつが外敵からタレントを守ること。ストーカー的なファンもいれば、ふいに直撃してくる記者からも時には体を張って守る。普通は男性が現場に付くが、「女性は珍しい」と思っていたのだが、この人物こそジャニーズ王国の「女帝」とまで呼ばれるメリー氏だった。

 事務所も大所帯になるに従い、現場に顔を出さなくなったメリー氏だが、いつもその影はあった。近藤の最大のスキャンダルだった中森明菜の自殺未遂。大晦日、金屏風の前で行われた2人揃っての謝罪会見。「マッチの部屋で起こしたこと。迷惑をかけた中森側が出る幕がなくなった」ことから会見を仕切ったのはジャニーズであり、近藤を守り切るための会見だった。

 現在、一線を退き名誉会長に就いているが、近藤の不倫でもその影響力がチラつく。「文春」が報じた一報の後は、テレビ・スポーツ紙は一切、報じなかった。1週間後に「無期限謹慎処分」の発表があると、ようやく不倫を報じた。渡部建では週刊誌報道と同時に大々的に連日、報道してきたのが嘘のように揃ってスルー。松本人志に自身の番組で「平等に扱うべき」と、まっとうな意見で批判されたほどだった。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    阪神・梅野がFA流出危機!チーム内外で波紋呼ぶ起用法…優勝M点灯も“蟻の一穴”になりかねないモチベーション低下

  2. 2

    梅野隆太郎は崖っぷち…阪神顧問・岡田彰布氏が指摘した「坂本誠志郎で捕手一本化」の裏側

  3. 3

    「高市早苗首相」誕生睨み復権狙い…旧安倍派幹部“オレがオレが”の露出増で主導権争いの醜悪

  4. 4

    巨人・戸郷翔征は「新妻」が不振の原因だった? FA加入の甲斐拓也と“別れて”から2連勝

  5. 5

    国民民主党「選挙違反疑惑」女性議員“首切り”カウントダウン…玉木代表ようやく「厳正処分」言及

  1. 6

    時効だから言うが…巨人は俺への「必ず1、2位で指名する」の“確約”を反故にした

  2. 7

    パナソニックHDが1万人削減へ…営業利益18%増4265億円の黒字でもリストラ急ぐ理由

  3. 8

    ドジャース大谷翔平が3年連続本塁打王と引き換えに更新しそうな「自己ワースト記録」

  4. 9

    デマと誹謗中傷で混乱続く兵庫県政…記者が斎藤元彦県知事に「職員、県議が萎縮」と異例の訴え

  5. 10

    阪神に「ポスティングで戦力外」の好循環…藤浪晋太郎&青柳晃洋が他球団流出も波風立たず