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井上トシユキITジャーナリスト

1964年、京都市生まれ。同志社大学文学部卒業後、会社員を経て、98年からジャーナリスト、ライター。IT、ネット、投資、科学技術、芸能など幅広い分野で各種メディアへの寄稿、出演多数。

渡部建の失敗は「内面に抱える弱さ」を見せなかったこと

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 つまり、ちゃんと恥をかいていない=みそぎは済んでいないと、ネット世論は認定してしまったのだ。だとすれば、欲望やチヤホヤする「おだて」に負けやすい「弱い男」の部分を見せ、そうはいっても可愛げがあると、許容してもらうのを期待した方がよかったかもしれない。「ツンデレ」に代表される「ギャップ萌え」の理屈だ。

 タレントとしての成功と皆がうらやむトロフィーワイフを手に入れた強気な男が、致命的なミスをしでかした時、もっとも簡単に逆転が望める方法である。誰もが内面に抱える弱さを強気な男があえてさらけ出すことで、普段のイメージ、ネガティブな印象との意外なギャップが生まれる。

 そこへ、意外性から生じた共感や応援したい気持ちを呼び込むわけだ。

 ところが、あれほど心理学を語っていたのに、この程度のトリックも見せられなかった。口先だけで実は何もわかっていなかったじゃないかと、かえって悪印象が強まり批判が増幅した。悪く転がってしまった典型例ではないか。

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