著者のコラム一覧
二田一比古ジャーナリスト

福岡県出身。大学卒業後、「微笑」(祥伝社)の記者に。その後、「Emma」「週刊文春」(ともに文芸春秋)をはじめ、多くの週刊誌、スポーツ新聞で芸能分野を中心に幅広く取材、執筆を続ける。フリー転身後はコメンテーターとしても活躍。

ジュニア「22歳定年制」導入 “ポスト木村拓哉”だったT君は

公開日: 更新日:

「どういうプロセスにせよ、男が女に手を出したとみられる。女性タレントが所属する事務所は男性の事務所に抗議することもある。結果、男性タレントは別れるように指示され、別れることもあった」(芸能関係者)

 そんな時代背景だった。まだジュニアだったT君は退所することになった。芸能界に諦めがつかず、知り合いを頼り他の事務所を当たったが、色よい返事はなく、東京近県の実家に帰れずにいた。そんな彼の姿を発見したのは原宿の竹下通りにあった、通称「生写真屋」の近くだった。

 ジャニーズなどのアイドルの登校姿など普段の姿を撮った写真を売り、ファンにとって聖地のような店だった。ジュニア時代から目をかけていたファンはT君にすぐ気付く。彼は「ツーショットの写真を撮らせていた」と話していた。なかには「写真代」として撮影料を置いていくファンもいたという。「小遣いになり助かった」とも語っていた。それも長続きせず、実家に戻った。何度となく実家に連絡して近況を聞いた。

「高校も中退しているし、まともに働く会社もない。まだ芸能界に戻れる可能性を探しています」と言う声は次第に弱々しくなっていた。

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