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池内ひろ美家族問題評論家

1961年、岡山県生まれ。自身の離婚をきっかけに、人生をリストラクチャー(再構築)するため前向きに選択する離婚を「リストラ離婚 妻が・夫を・捨てたわけ (講談社文庫)」と名づけて上梓。以降著書は31作に及ぶ、夫婦・家族問題評論家の草分け的存在。現在、ガールパワー代表理事、家族メンター協会代表理事、内閣府後援女性活躍推進委員会理事をつとめる。

欲しいものを次々と手に入れていく“松田聖子的”な生き方

公開日: 更新日:

 日本一のアイドル松田聖子中森明菜とは陰と陽で比較され、これまで数多く論じられてきましたが、私はユーミンとの対比のほうが興味深いと思います。九州・久留米から上京、アカ抜けない部分のあった松田聖子さん。一方、六本木の名店「キャンティ」に14歳で足しげく通うほど、すでに洗練されていたユーミン。当時の田舎には、キャンティのように大人に交じって刺激を得られる店は存在せず、福岡出身の聖子さんがデビュー後に都会的な憧れを次々と手に入れていく様子は見ていて心地よいものでした。当時、地方に住む女の子たちは東京という街に憧れていて、女性に大流行した「聖子ちゃんカット」も含め、松田聖子はその象徴だったともいえます。

 郷ひろみに憧れてデビューした2年目の1981年には、郷ひろみを手に入れます。更に、破局が報じられた1カ月後には神田正輝と、バブル時代のはじまりに「聖輝の結婚」と称せられる華やかな挙式披露宴(85年)を行います。

 それまでのアイドルは、恋愛しない・トイレにも行かなかったけれど、松田聖子は恋愛して破局して、結婚してもアイドル、出産後には「ママドル」という新しい肩書を作り、3年間不倫していたアメリカ人青年に暴露本(94年)を書かれるも、沈黙を守りました。

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