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井筒和幸映画監督

1952年12月13日、奈良県出身。県立奈良高校在学中から映画製作を始める。75年にピンク映画で監督デビューを果たし、「岸和田少年愚連隊」(96年)と「パッチギ!」(04年)では「ブルーリボン最優秀作品賞」を受賞。歯に衣着せぬ物言いがバラエティ番組でも人気を博し、現在は週刊誌やラジオでご意見番としても活躍中。

記憶を語り継ぐ者が亡くなれば、この国がアジアで戦争したことさえ知らなくなりそうだ

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 長崎市長の「私たちは命ある限り、語り継ぎ、核廃絶と平和を訴えていく」という挨拶も今年はとりわけ空しく思った。被爆の惨禍も、中国大陸で皇軍兵士がしたことも、戦場の何もかもを語り継ぐ証言者がますます亡くなっていく。あと4年経てば、昭和20年のこの15日に国民学校6年生だった少年少女も92歳。当時20歳で南方の戦場などにいた兵士たちはどれほど生きておられるかだ。語られていない記憶を語り継ぐ者が亡くなれば、渋谷で遊ぶ若者も道頓堀で飲む中年サラリーマンも、この国がアジアで戦争したことさえ知らなくなりそうだ。

 今の若者には前の戦争といえば「スター・ウォーズ」だ。「鬼畜米英」も知らないし「南京事件」て何ですかだ。元兵士の記憶を映像でも記録して伝えていかないと、侵略された側のアジアの国々と認識の食い違いがさらに広がりバカにされるだろう。ましてや大人に「日本は戦没者の犠牲の上に今の平和繁栄がある」なんて言われても、うなずく人がどれほどいるか、だ。

 今日13日は時の政府が会議ばかりして、ポツダム宣言受諾を国民には何も伝えてなかったために、まだ米軍の空襲がやまなかった日だ。

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