著者のコラム一覧
平野悠「ロフト」創業者

1944年8月10日、東京都生まれ。71年の「烏山ロフト」を皮切りに西荻、荻窪、下北沢、新宿にロフトをオープン。95年に世界初のトークライブ「ロフトプラスワン」を創設した。6月、ピースボート世界一周航海で経験した「身も心も焦がすような恋」(平野氏)を描いた「セルロイドの海」(世界書院)を刊行。作家デビューを果たした。

ロックとともに50年…これからもロックを愛し続ける

公開日: 更新日:

 コロナ禍の2020年6月から約1年半続けてきた連載も今回で最終回となった。私はこの連載を通して一体、何が言いたかったのだろうか。つらつら顧みるに忸怩たる思いばかりが頭をよぎる。日本のロックを変えた表現者たちを思うと、私自身の失敗と表裏一体をなす。

 ◇  ◇  ◇

 今でも悔やまれる痛恨事は過去に3度あった。

 まずは、下北沢ロフトの店員バンドだったサザンオールスターズだ。

 あんなに身近にいたバンドだったのに桑田佳祐さんの圧倒的な才能を見抜けず、私の目には「観客動員の少な過ぎるバンド」としか映らず、無視してしまっていたのだ。

 まさかサザンが国民的バンドになるとは……絶句するしかなかった。

 2番目に挙げられるのが、76年当時まだマイナーな存在でしかなかったライブハウスから「新人を発掘しよう」と大手レコード会社と組んで「ロフト・レーベル」をブチ上げ、あの竹内まりやさんをデビューさせた。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース「佐々木朗希放出」に現実味…2年連続サイ・ヤング賞左腕スクーバル獲得のトレード要員へ

  2. 2

    国分太一問題で日テレの「城島&松岡に謝罪」に関係者が抱いた“違和感”

  3. 3

    ギャラから解析する“TOKIOの絆” 国分太一コンプラ違反疑惑に松岡昌宏も城島茂も「共闘」

  4. 4

    片山さつき財務相の居直り開催を逆手に…高市首相「大臣規範」見直しで“パーティー解禁”の支離滅裂

  5. 5

    ドジャース佐々木朗希の心の瑕疵…大谷翔平が警鐘「安全に、安全にいってたら伸びるものも伸びない」

  1. 6

    小林薫&玉置浩二による唯一無二のハーモニー

  2. 7

    森田望智は苦節15年の苦労人 “ワキ毛の女王”経てブレーク…アラサーで「朝ドラ女優」抜擢のワケ

  3. 8

    臨時国会きょう閉会…維新「改革のセンターピン」定数削減頓挫、連立の“絶対条件”総崩れで手柄ゼロ

  4. 9

    阪神・佐藤輝明をドジャースが「囲い込み」か…山本由伸や朗希と関係深い広告代理店の影も見え隠れ

  5. 10

    阪神・才木浩人が今オフメジャー行きに球団「NO」で…佐藤輝明の来オフ米挑戦に大きな暗雲