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てれびのスキマ 戸部田誠ライタ―

1978年生まれのテレビっ子ライター。最新著「王者の挑戦『少年ジャンプ+』の10年戦記」(集英社)、伝説のテレビ演出家・菅原正豊氏が初めて明かした番組制作の裏側と哲学をまとめた著者構成の「『深夜』の美学」(大和書房)が、それぞれ絶賛発売中!

世間体や肩書、空気にも流されない正しさが加賀まりこの「怖さ」の理由

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 何しろ、加賀まりこといえば若い頃から「小悪魔」と呼ばれる百戦錬磨。さまざまな男性と対峙してきた。その中にはあの川端康成もいる。「単なる私のファンだから。要するに、私を見てたいっていうだけのことなのよ。手を出すとかないわけだから。爛々とした目でじっと私を見ているっていうだけのデート」(フジテレビ「ボクらの時代」2021年10月24日)をしていた。

 ノーベル賞作家をして「加賀まりこは僕のことをホントに大事に扱ってくれないから凄くいいんだ」(同前)と言わしめたほど。小手先のテクニックが通じるはずはないのだ。

 父親が映画プロデューサーだったため、家には俳優や監督が訪れ、子供の頃からそんな世界の近くにいたが、女優になるなんてカケラも思っていなかったという。しかし、篠田正浩と寺山修司に「ヒロインがいなくなって困ってる」と請われ、助ける形でデビュー。だから、新人らしい「初々しさはなかった」(NHK「あさイチ」21年11月5日)と本人は言う。

「世間体って一体なんなのみたいなところがあって、ウチの母なんかそういうものはモノサシにするなってタイプでしたから」(テレビ朝日「徹子の部屋」15年5月4日)

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