“オッサン”橋爪功氏が旭日小綬章! 困惑してる顔がすぐに目に浮かびやしたな

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 アタクシめが尤も長く、お付合いを願ってる橋爪功先輩が、秋の叙勲、旭日小綬章なる物を受章されまして、誠にメデタイ事で、オッサン《橋爪氏》の困惑してる顔がすぐに目に浮かびやしたな。

 アタシがまだコントの世界から再び役者の方へ戻ってヨロヨロ歩きの時からでしてネ付き合いは。最初のキッカケは珍しくアッシの方からでして、「はしづめサン俺、喉の調子が弱いのだけど、新劇の俳優サンは訓練してるから、強いでしょ?」「そんな事ないで、俺なんか全然アカンでー」。

 アタシ等の世界で、喉が嗄れる事を、調子をやる、なんぞと云います。でこの時のオッサンの答え方が実にアッケラカンで、気に入ったんですヨ。別の新劇俳優サンなんかは「そりゃあ訓練しましたヨ。私は今でもやってます」。ま、この方は声の素晴らしさを売り物にしてらっしゃる方で、成程なあと感じ入った次第でありやすが、側近に聞くと、いやあ毎晩毎晩よく飲んでて、ドーデスカネーなんて。

 マ、トモアレ、この時のオッサンとのやりとりの事を、後年オッサンがその時に呑んでた何人かに、「サブローは初対面の時からワシの事づめサンって呼びやがって」。すると他の役者達が、石倉サンらしい、三郎サンらしいとかテキトーに相槌打ってる。冗談じゃございやせん、アタシともあろう人間が、そんな人に対して、しかも先輩に対して云う筈がありません! 今でもづめサンなんて呼べないし、だからまあオッサンという敬称で、今更橋爪サンでもないし。人間の記憶というか思い込みというか、長い付き合いの中でアタクシも大雑把に見られたモンであります!

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