著者のコラム一覧
ラサール石井参議院議員

1955年生まれ。大阪市出身。渡辺正行、小宮孝泰と結成したお笑いトリオ「コント赤信号」で人気に。声優、俳優、司会者、脚本家、演出家、コラムニストとして活躍。第23回読売演劇大賞優秀演出家賞受賞。2025年、参院選に社民党から立候補し当選。副党首に就任。

高校演劇「明日のハナコ」のどこが問題? 皆、何を恐れ何に気を使っているのだ

公開日: 更新日:

 演劇部の部員小夜子が大道具を作っていると、友人のハナコが通りかかる。小夜子はなんとかハナコに手伝わせようとする。そこから2人の会話は時間空間を飛び越えさまざまな事象を表現する。そしてハナコという戦時下に育ったおばあちゃんの話になる。彼女は原発に関わる補助金やもろもろの仕事で暮らしてきた。しかしその子孫である10万年後の「明日のハナコ」は放射能で汚染された世界で生きることになる。

 ストレート過ぎる表現もあるが、なかなか面白い芝居である。

 劇中の個人名はみな公人であり、差別用語も引用であって差別的使用ではない。

 問題は、原電がテレビのスポンサーであり、実は高校演劇にも補助金を出しているという点だ。演劇連盟がそのような忖度をすることはおかしいのではないか。それでは福井では原発批判の演劇は作るな、ということになってしまう。脚本集を回収するなどあり得ない。

 村本くんのドキュメンタリー撮影中の映画監督の話では、先ほどの村本くんの原発ネタの映像を使用したいと申請したら、それはもう二度と公開しないと却下されたらしい。

 皆、何を恐れ何に気を使っているのだ。

「明日のハナコ」。私も上演してみたいと考えている。

 興味のある方はぜひご賛同いただきたい。脚本は「明日のハナコ」上演実行委員会のホームページ上にある。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 芸能のアクセスランキング

  1. 1

    山崎まさよし、新しい学校のリーダーズ…“公演ドタキャン”が続く背景に「世間の目」の変化

  2. 2

    ポンコツ自民のシンボル! お騒がせ女性議員3人衆が“炎上爆弾”連発…「貧すれば鈍す」の末期ぶりが露呈

  3. 3

    遠山景織子の結婚で思い出される“息子の父”山本淳一の存在 アイドルに未練タラタラも、哀しすぎる現在地

  4. 4

    ラウールが通う“試験ナシ”でも超ハイレベルな早稲田大の人間科学部eスクールとは?

  5. 5

    山崎まさよし公演ドタキャンで猛批判 それでもまだ“沢田研二の域”には達していない

  1. 6

    Snow Man目黒蓮と佐久間大介が学んだ城西国際大メディア学部 タレントもセカンドキャリアを考える時代に

  2. 7

    創価学会OB長井秀和氏が語る公明党 「政権離脱」のウラと学会芸能人チーム「芸術部」の今後

  3. 8

    田村亮さんが高知で釣り上げた80センチ台の幻の魚「アカメ」赤く光る目に睨まれ体が震えた

  4. 9

    草間リチャード敬太“全裸騒動”にくすぶる「ハメられた」説…「狙った位置から撮影」「通報が早い」と疑問視する意見広がる

  5. 10

    別居から4年…宮沢りえが離婚発表「新たな気持ちで前進」

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    山崎まさよし、新しい学校のリーダーズ…“公演ドタキャン”が続く背景に「世間の目」の変化

  2. 2

    ドラフト目玉投手・石垣元気はメジャーから好条件オファー届かず…第1希望は「日本ハム経由で米挑戦」

  3. 3

    高市自維政権で進む病人・弱者切り捨て…医療費削減ありき「病床11万床潰し」すでに3党合意の非情

  4. 4

    創価学会OB長井秀和氏が語る公明党 「政権離脱」のウラと学会芸能人チーム「芸術部」の今後

  5. 5

    「えげつないことも平気で…」“悪の帝国”ドジャースの驚愕すべき強さの秘密

  1. 6

    ソフトバンクに激震!メジャー再挑戦狙うFA有原航平を「巨人が獲得に乗り出す」の怪情報

  2. 7

    山崎まさよし公演ドタキャンで猛批判 それでもまだ“沢田研二の域”には達していない

  3. 8

    阿部巨人V逸の責任を取るのは二岡ヘッドだけか…杉内投手チーフコーチの手腕にも疑問の声

  4. 9

    米価暴落の兆し…すでに「コメ余り」シフトで今度こそ生産者にトドメ

  5. 10

    まだ無名の「アマNo.1サウスポー」評価爆上がり!23日ドラフト「外れ1位」なら大争奪戦も…