番組打ち切りの基準は「コア視聴率」次第 いまや世帯視聴率ではない

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 特にこの戦略にたけていたのが日テレで、早くからコア層を意識し、スポンサーの囲いこみに奔走してきた。それがランキングにも表れているようだ。

 各局がコア視聴率を重視しているのは昨今打ち切られた番組を見ても明らか。坂上忍の「バイキングMORE」(フジ系)も、「上沼恵美子のおしゃべりクッキング」(ABC、テレ朝系)も、世帯視聴率はそこそこ取れていたが、コア視聴率が取れていないため番組を終了させた。

 この潮流は昨年から始まっており、「火曜サプライズ」(日テレ系)、「噂の!東京マガジン」(TBS系)、「とくダネ!」(フジ系)などもそうした流れの中にある。NHKが長寿番組「ガッテン!」を終了させたのも背後にはそうした事情があるとみられている。

 いまやテレビの打ち切り基準は“世帯視聴率ではなくコア視聴率”次第なのである。

 となると旗色が悪くなってくるのが、頑なに「アクティブシニア」層も含む全視聴者層を意識し番組編成をしているテレ朝だ。

「ポツン──」や「相棒」などは、世帯視聴率は高いが、コア視聴率が低いためスポンサーのリアクションはいまひとつだと聞く。将来的には広告収入にも響いてくるリスクもある。 (つづく)

(文=在京キー局編成マン)

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