スタ誕!アイドルだった黒木真由美さんは62歳 結婚・引退・離婚を経ての“華麗なる転身”ぶり

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黒木真由美さん(元アイドル歌手)

 アイドルを目指す少年少女が競い合うオーディション番組が急増しているが、70年代は「スター誕生!」(日本テレビ系)というスカウト番組が大人気で、同番組からまさに多くのスターが誕生した。そのひとりが黒木真由美さんだ。浅黒い肌とおさげ髪の“インディアン娘”のイメージで、実にかわいかった。24歳のとき、プロ野球巨人の投手と結婚・引退したが、黒木さん、今、どうしているのか。

 黒木さんに会ったのは、東急線・自由が丘駅から徒歩2分のカフェ。ピンク色のブラウスにベージュのパンツの装いの黒木さん、おっとりした口調でまずはこう言った。

「この上下もコートも、ワタクシがデザインしました。ブラウスは大好きなピンク色のスイス綿。なかなか心がときめくお洋服に出合えなくて、だったら自分で作っちゃおう、と思って作りました」

 黒木さん、女性の高級アパレルブランド「ルアンジュ」で洋服やバッグ、食器などの企画、デザインを開発中で、洋服のデザインはお手の物なのだ。

「20年ほど前、ご縁があってブランドの企画デザイン、プロデュースのお話をいただき、『すてきな世界だな』とどんどん欧州のブランド、芸術、その根本にある美に引かれていきました。本当に人間技と思えない隙のないつくりで、職人魂を感じますよね。いくら見ていても飽きません。自分の感性を磨きブランドデザインを開発するために何度も欧州に通い、5年前にはスタッフと3人で、とうとうパリに移り住んじゃいました(笑い)」

 パリで暮らしたアパートはモンテーニュのクリスチャン・ディオールの本社前にあったのだとか。

「ディオール本社は、ファッションウイークの時期は毎日朝まで明かりがつき、デザイナーさんたちが忙しく動き回るのを見ることができ、とても刺激になりました。でも、新型コロナウイルスの感染拡大で2年前の1月末に帰国したんです」

 帰国後はひとり、大量に持ち帰った本を見たり、コツコツとラフデザインを描いたりして過ごしている。この秋には「SALAN DE MAAA」のブランドの装いとして、「ルアンジュ」のホームページ内で販売が開始されるという。

「孫も1人いますよ。再婚はまったく興味ありません」

 ところで、ひとりというのはなぜ……?

「36歳で離婚しちゃったんです。まだ人生経験がない31歳の頃に別居となり、幼い子ども2人をかかえどうしよう、と不安でいっぱいでしたね。養育費をいただけて、私の両親が近くに住んでいたので支えられ、この子たちのためにがんばらなきゃ、と無我夢中でやってきて今に至る、という感じです(笑い)。はい、孫も1人いますよ。再婚はまったく興味ありません。ひとりの方が気楽ですから」

 トイプードル1匹と暮らしているが、寂しさもある。というのは、仲の良い長女・マリナさん(33)が、米ニューヨークに行ってしまったから。マリナさんはミュージカルなどで活動した元女優・歌手だ。

「今は英語を学びながらボイスレッスンを受けています。娘はとてもしっかりしていて行動力があり、娘というより“お母さん”って感じなんですよ(笑い)。離れていても、毎日、スマホの通話アプリ・FaceTimeで話しています」

■「スター誕生!」で審査員特別賞を受賞し上京

 さて、福岡出身の黒木さんは中学3年のとき「スター誕生!」で審査員特別賞を受賞し、中学卒業後に上京。1975年、シングル「好奇心」で、アイドル歌手としてデビューした。

「アイドルになる夢がかなったので、ワクワクして上京したのを覚えています。なぜインディアンなのかな、とは正直思いましたが、よく日焼けしていたからかな、と(笑い)。芸能界は華やかで、みんなオーラがあって……当時は郷ひろみさんのファンで、ある雑誌の取材で『憧れの人は郷ひろみさん』と書いたら、カミソリの刃が入った封筒が段ボール箱いっぱいに送られてきて驚きました(笑い)」

 10年前には、黒木さんが一時活動した3人組「ギャル」の「マグネット・ジョーに気をつけろ」が、ミッツ・マングローブ率いる女装歌謡ユニット「星屑スキャット」にカバーされ話題に。

「何も知らされていなかったので、ユーチューブで見つけたときは『あれ、これってもしかして!?』とすごく驚きました。(目黒)ひとみちゃんは当時、まだ歌っていました。もう1人の方は、まったくわかりません。ワタクシは当時、歌手としてもっと売れて、オリコントップ10に入りたい気持ちが強かった。前にドンドン出る性格ではなかったのがいけなかったのかな。でも、アイドルなんて、誰もができる経験ではないですから、今振り返ると、すべてに感謝です」 

(取材・文=中野裕子)

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