沖縄県出身者が次々登場!NHK朝ドラ「ちむどんどん」の深~い制作意図と期待の隠し球

公開日: 更新日:

 今週から始まったNHK連続テレビ小説「ちむどんどん」は、日本復帰50年というタイミングに、沖縄の美しい海と空、滋味に富む郷土料理、陽気で穏やかな人々を、ただのんきに描こうというものではないようだ。沖縄の過去と現在の苦難をテーマに据えていることが、第1週で早くもはっきりしてきた。

 物語は返還前の1964年からスタート。「ちゅらさん」(2001年)と「純と愛」(12年)も沖縄が舞台だったが、米軍統治下が描かれるのは初めてだ。ヒロインの比嘉暢子一家が住む山原村の共同売店で使われているのは、円ではなくドルであったり、両親がサトウキビ畑で作業していると、頭上を米軍機が轟音とともに通過。家には、米兵が捨てた空き缶とパラシュートのひもで自作した楽器「カンカラ三線」もある。

 暢子の母親は沖縄戦を思い出したのか、ある夜、暗闇に向かってすすり泣く。親が犠牲になったのだろう。父親は毎朝、朝日に向かって手を合わせて、「一生謝らなければならない」とつぶやく。中国戦線を転々とし、慙愧に堪えない過去を抱えているのかもしれない。朝ドラでは珍しく重い出だしである。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    農水省「おこめ券」説明会のトンデモ全容 所管外の問い合わせに官僚疲弊、鈴木農相は逃げの一手

  2. 2

    早瀬ノエルに鎮西寿々歌が相次ぎダウン…FRUITS ZIPPERも迎えてしまった超多忙アイドルの“通過儀礼”

  3. 3

    2025年ドラマベスト3 「人生の時間」の使い方を問いかけるこの3作

  4. 4

    武田鉄矢「水戸黄門」が7年ぶり2時間SPで復活! 一行が目指すは輪島・金沢

  5. 5

    松任谷由実が矢沢永吉に学んだ“桁違いの金持ち”哲学…「恋人がサンタクロース」発売前年の出来事

  1. 6

    大炎上中の維新「国保逃れ」を猪瀬直樹議員まさかの“絶賛” 政界関係者が激怒!

  2. 7

    池松壮亮&河合優実「業界一多忙カップル」ついにゴールインへ…交際発覚から2年半で“唯一の不安”も払拭か

  3. 8

    維新の「終わりの始まり」…自民批判できず党勢拡大も困難で薄れる存在意義 吉村&藤田の二頭政治いつまで?

  4. 9

    日本相撲協会・八角理事長に聞く 貴景勝はなぜ横綱になれない? 貴乃花の元弟子だから?

  5. 10

    SKY-HI「未成年アイドルを深夜に呼び出し」報道の波紋 “芸能界を健全に”の崇高理念が完全ブーメラン