【参院選特別寄稿】松尾潔氏「もっと気楽に政治の話ができる社会を」

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音楽業界4団体が推した今井・生稲にミュージシャンは…

 4団体のひとつ、音制連の加盟事務所に所属するぼくも、各団体トップ4名が顔出ししての支持表明は寝耳に水。誰が自民候補を支持しても驚かないが、業界としての支持表明には首を傾げた。自民を支援する日本医師会のように、業界団体が特定政党を支持することはよくある。しかし会員の医師全員が自民に票を投じるだろうか。

 ましてや音楽は、白黒がはっきりつかぬ景色の色合いを細やかに描くことで成り立つような世界。そもそも右向け右が苦手な人たちだから、組織票はなじまない。

 なのに今回の件について大っぴらに批判する有名ミュージシャンはごく少数。その事実に失望を覚える世間の声も耳に入ってくる。

 ま、表面上はおとなしく見せておいて、その実ちゃっかり自分の意思に基づいた投票をする面従腹背の輩の集まりなんだよなあ、と仲間たちの顔を今思い浮かべているのだけど。選挙では今井・生稲両候補ともに当選。いっぽうで、ぼくが推した山添候補も6人区で3位当選。各種調査によれば彼は女性、無党派層、10代、さらに60代以上のカテゴリーでトップの得票数だという。そこには変化を求める音楽人もかなり含まれていると思いたい。圧倒的な知名度を誇る蓮舫、生稲、山本太郎のタレント軍団を下位に従えての3位には希望を感じる。

 でももっと気楽に政治の話ができるような社会の到来を、ぼくは待っている。変わらなきゃ。変えられないために。

松尾潔(まつお・きよし)1968年、福岡県出身。早稲田大学卒。音楽プロデューサー、作詞家、作曲家。MISIA、宇多田ヒカルのデビューにブレーンとして参加。プロデューサー、ソングライターとして、平井堅、CHEMISTRY、SMAP、JUJUらを手がける。EXILE「Ti Amo」(作詞・作曲)で第50回日本レコード大賞「大賞」を受賞。
 

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