著者のコラム一覧
児玉愛子韓国コラムニスト

韓流エンタメ誌、ガイドブックなどの企画、取材、執筆を行う韓国ウオッチャー。新聞や雑誌、Webサイトで韓国映画を紹介するほか、日韓関係についてのコラムを寄稿。Webマガジン「オトナの毎日」でイラストエッセー【毎日がエンタメ】を連載中。

韓国で薄れてきた“東西対立”の感情…革新の地盤で保守の支持率が3割超に

公開日: 更新日:

 今月12日に公開予定の韓国映画「キングメーカー 大統領を作った男」を見ると、「勝てば天国、負ければ地獄」といわれる韓国の大統領選は、正攻法で勝てそうにないことがわかる。むしろ、ダーティーな奇策のほうが効果的なのではないか。

 映画は若かりし頃の金大中元大統領と、当時その選挙参謀だった厳昌録の実話に基づいたフィクションだ。“選挙の鬼才”といわれた厳昌録の「1票を得るより、相手の10票を減らす」という戦術によって、金大中氏は地方の補欠選挙で初当選。晴れて国会議員となる。

 映画の中でも描かれているが、韓国の大統領選で顕著だったのが、東西の“地域対立”だ。南東部の慶尚道は「保守系」の地盤。

 一方、西南部の全羅道は「革新系」が圧倒的に強い。1997年に野党の大統領候補として初当選し、政権交代を実現させた金大中氏は、長く保守劣勢だった全羅道の出身だ。

 こうした地域対立は古くからあり、新羅と百済の戦いまでさかのぼるという声もあるが、激しさを増したのは71年の大統領選。現職の朴正熙大統領が強敵の金大中氏に勝つため、東西の対立感情をあおったのだ。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース「佐々木朗希放出」に現実味…2年連続サイ・ヤング賞左腕スクーバル獲得のトレード要員へ

  2. 2

    国分太一問題で日テレの「城島&松岡に謝罪」に関係者が抱いた“違和感”

  3. 3

    ギャラから解析する“TOKIOの絆” 国分太一コンプラ違反疑惑に松岡昌宏も城島茂も「共闘」

  4. 4

    片山さつき財務相の居直り開催を逆手に…高市首相「大臣規範」見直しで“パーティー解禁”の支離滅裂

  5. 5

    ドジャース佐々木朗希の心の瑕疵…大谷翔平が警鐘「安全に、安全にいってたら伸びるものも伸びない」

  1. 6

    小林薫&玉置浩二による唯一無二のハーモニー

  2. 7

    森田望智は苦節15年の苦労人 “ワキ毛の女王”経てブレーク…アラサーで「朝ドラ女優」抜擢のワケ

  3. 8

    臨時国会きょう閉会…維新「改革のセンターピン」定数削減頓挫、連立の“絶対条件”総崩れで手柄ゼロ

  4. 9

    阪神・佐藤輝明をドジャースが「囲い込み」か…山本由伸や朗希と関係深い広告代理店の影も見え隠れ

  5. 10

    阪神・才木浩人が今オフメジャー行きに球団「NO」で…佐藤輝明の来オフ米挑戦に大きな暗雲