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秋本鉄次映画評論家

映画評論家。山口県生まれ。広告代理店や出版社を経て現職。“飲む・打つ・観る”“映画は女優で見る”をモットーに、「大人の男のエンタメ」としての娯楽映画や女優の魅力を語る映画評論を展開。

「ぜんぶ、ボクのせい」松本まりかの姿態もイイが…寄る辺なき少年の試練と諦観を見よ

公開日: 更新日:

 この夏、ミニシアターで密やかに輝きを放つ日本映画に触れてみたい、と思う人にお薦めするのがこの小品佳作だ。

 監督・脚本を手掛けた松本優作は、秋葉原無差別殺傷事件をモチーフにした「Noise ノイズ」(2019年)が評判を呼んだ、今年まだ30歳の若手だ。偶然だろうが、その名は往年のスター俳優にして、監督でもあった“松田優作”と1字違い。何だか大物の相を感じる。

 そんな“優作監督”が選んだオリジナルの新しい題材は、またも社会派テイスト。近年“親ガチャ”と言葉が独り歩きしている。子供は親を選べない。良くない親の元に生まれたら人生半分アウト、みたいなニュアンスがこの安っぽい流行語からも伝わる。そんな無慈悲な環境下で生きる少年の彷徨と覚悟を描いて、実に力強い!

 児童養護施設で暮らす13歳の少年・優太(白鳥晴都)は、施設でも学校でもいじめられ、独りぼっち。いずれ迎えに来るはずの母親・梨花(松本まりか)は現れない。偶然母の居場所を知った彼は、そのアパートを訪ねるが、同居する男に依存する彼女は、施設に戻って、と頼むばかり。絶望した優太は、たどり着いた海辺で、軽トラで暮らす中年ホームレスの坂本(オダギリジョー)と出会う。やがて、同じく坂本の元に、裕福な家庭の身ながら援助交際をしている少女・詩織(川島鈴遥)が訪れる。3人は疑似家族のように、つかの間の平穏を得るが……。

 育児放棄のモンダイ母を演じる松本まりかの姿態が妙に色っぽい。黒のキャミ姿で息子を抱きしめる時の母の顔が、男が現れると、とたんに“メス”の顔に豹変する。熟女好きとしては、三十路後半の彼女に“エロスの相”を見た。週刊誌報道によると、12月9日公開予定の映画「夜、鳥たちが啼く」では全裸も辞さずの本格濡れ場に挑んでいる、ともっぱら。まあ、ガセネタの疑いも拭えぬが、期待したい。

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