著者のコラム一覧
児玉愛子韓国コラムニスト

韓流エンタメ誌、ガイドブックなどの企画、取材、執筆を行う韓国ウオッチャー。新聞や雑誌、Webサイトで韓国映画を紹介するほか、日韓関係についてのコラムを寄稿。Webマガジン「オトナの毎日」でイラストエッセー【毎日がエンタメ】を連載中。

元検事総長の尹錫悦大統領が「警察局」新設 韓国国民そっちのけで警察vs政権が激化

公開日: 更新日:

 2008年版の「このミステリーがすごい!」で1位に選ばれた佐々木譲の小説「警官の血」が韓国で映画化され、今月28日から日本でも公開される。

 1人の警官の死をきっかけに、あるエース刑事に黒幕の疑いがかかり、新米刑事が内偵調査に乗り出すという物語。警察組織の闇が描かれた作品だが、今年は韓国で警察と現政権の激しい対立が浮き彫りとなり、国民をウンザリさせた。

 韓国では大統領が代わるたびに権力の構図も大きく変わる。政治報復で前大統領が検察に捜査され、悲惨な末路をたどるのはよくあるパターン。検察の力が大きいので、捜査対象になれば有罪になる可能性が高い。こうした既定路線に「待った」をかけたのが文在寅前政権だった。

 文政権は政権交代の直前、検察が握っていた“強大な権力”を警察に移譲させた。権力が警察に移ることで、検察の捜査権は大幅に縮小される。退任後の前大統領は検察の捜査をかわすことができ、安泰といえる。“検察改革”と言いながらも保身のための苦肉の策と言えなくもない。この権力移譲の法案は“検察捜査権完全剥奪法案”と皮肉られ、検察は幹部が一斉に辞意を表明するなど強く反発した。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    阪神の日本シリーズ敗退は藤川監督の“自滅”だった…自軍にまで「情報隠し」で選手負担激増の本末転倒

  2. 2

    大谷翔平は米国人から嫌われている?メディアに続き選手間投票でもMVP落選の謎解き

  3. 3

    高市政権マッ青! 連立の“急所”維新「藤田ショック」は幕引き不能…橋下徹氏の“連続口撃”が追い打ち

  4. 4

    YouTuber「はらぺこツインズ」は"即入院"に"激変"のギャル曽根…大食いタレントの健康被害と需要

  5. 5

    クマと遭遇しない安全な紅葉スポットはどこにある? 人気の観光イベントも続々中止

  1. 6

    和田アキ子が明かした「57年間給料制」の内訳と若手タレントたちが仰天した“特別待遇”列伝

  2. 7

    藤川阪神で加速する恐怖政治…2コーチの退団、異動は“ケンカ別れ”だった

  3. 8

    阪神・才木浩人が今オフメジャー行きに球団「NO」で…佐藤輝明の来オフ米挑戦に大きな暗雲

  4. 9

    「渡鬼」降板、病魔と闘った山岡久乃

  5. 10

    元大食い女王・赤阪尊子さん 還暦を越えて“食欲”に変化が