性加害告発も、35年無視され続け…当事者の会が突き付けた「ジャニーズ逃げ切り許すまじ」

公開日: 更新日:

真の救済とは何なのか

 会見には7歳でジャニー氏から性加害を受けた俳優の服部吉次氏(78)も駆けつけ、会への理解と協力を表明した。

 質疑応答の中では、当事者の会の戦略に対する記者の厳しい質問に対して、服部氏の妻で女優の石井くに子氏が、「ここにいるのは被害者なんですよ。苦しいの。戦えっていうのは無理なんだって。死にたいくらいに苦しんだって。まずは謝って欲しいわけよ」と涙ながらに訴えかける一幕もあった。

 1999年の「週刊文春」の“ジャニーズホモセクハラキャンペーン”取材で、中心メンバーのひとりだったジャーナリストの二田一比古氏はこう話す。

「当時取材した方たちの中にも人生を台無しにされた被害者がたくさんいたので、勇気をもって声をあげた当事者の会の行動には意義があります。今回の会見は、事務所への牽制の意味もあると思いますが、真の救済とは何なのか。ここまで問題が大きくなった以上、当然、事務所は慰謝料を出すことになるでしょうが、一部で“目的は金だろう”という見方が出てきてしまっていることは非常に残念です」

 事務所トップのクビをすげかえて、事務所の規模や収益からしたら痛くもかゆくもない慰謝料を払ってハイ終わりでは、被害者感情はとても収まらない。ともあれ、7日の会見で“戦後最大の性犯罪”に関して、ジャニーズ事務所は一体、何を語り、どう責任を取るのか。 

■関連キーワード

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 芸能のアクセスランキング

  1. 1

    国分太一が「世界くらべてみたら」の収録現場で見せていた“暴君ぶり”と“セクハラ発言”の闇

  2. 2

    沢口靖子「絶対零度」が月9ワースト目前の“戦犯”はフジテレビ? 二匹目のドジョウ狙うも大誤算

  3. 3

    創価学会OB長井秀和氏が明かす芸能人チーム「芸術部」の正体…政界、芸能界で蠢く売れっ子たち

  4. 4

    元大食い女王・赤阪尊子さん 還暦を越えて“食欲”に変化が

  5. 5

    国分太一は人権救済求め「窮状」を訴えるが…5億円自宅に土地、推定年収2億円超の“勝ち組セレブ”ぶりも明らかに

  1. 6

    人権救済を申し立てた国分太一を横目に…元TOKIOリーダー城島茂が始めていた“通販ビジネス”

  2. 7

    大食いタレント高橋ちなりさん死去…元フードファイターが明かした壮絶な摂食障害告白ブログが話題

  3. 8

    葵わかなが卒業した日本女子体育大付属二階堂高校の凄さ 3人も“朝ドラヒロイン”を輩出

  4. 9

    後藤真希と一緒の“8万円沖縄ツアー”に《安売りしすぎ》と心配の声…"透け写真集"バカ売れ中なのに

  5. 10

    結局、「見たい人だけが見るメディア」ならいいのか? 「DOWNTOWN+」に「ガキ使」過去映像登場決定で考えるコンプライアンス

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大谷翔平は米国人から嫌われている?メディアに続き選手間投票でもMVP落選の謎解き

  2. 2

    35年前の大阪花博の巨大な塔&中国庭園は廃墟同然…「鶴見緑地」を歩いて考えたレガシーのあり方

  3. 3

    高市内閣の閣僚にスキャンダル連鎖の予兆…支持率絶好調ロケットスタートも不穏な空気

  4. 4

    葵わかなが卒業した日本女子体育大付属二階堂高校の凄さ 3人も“朝ドラヒロイン”を輩出

  5. 5

    大谷翔平の来春WBC「二刀流封印」に現実味…ドジャース首脳陣が危機感募らすワールドシリーズの深刻疲労

  1. 6

    阪神の日本シリーズ敗退は藤川監督の“自滅”だった…自軍にまで「情報隠し」で選手負担激増の本末転倒

  2. 7

    隠し子の養育費をケチって訴えられたドミニカ産の大物種馬

  3. 8

    阿部巨人V逸の責任を取るのは二岡ヘッドだけか…杉内投手チーフコーチの手腕にも疑問の声

  4. 9

    高市早苗「飲みィのやりィのやりまくり…」 自伝でブチまけていた“肉食”の衝撃!

  5. 10

    維新・藤田共同代表にも「政治とカネ」問題が直撃! 公設秘書への公金2000万円還流疑惑