「日本銀行券」の価値を疑う時代へ突入か 通貨システムは転換期
「お金は墓場に持っていけない」
昔から言われ尽くしたこの格言を、今、街を歩くシニアたちは地で行っている。
「イマ活」や「ご自愛」と称し、自分の人生に惜しみなく熱量を注ぐその姿は、単なる放蕩ではない。
実は、通貨システムの歴史的な転換を本能的に察知した、極めて合理的な生存戦略に見えるのだ。
振り返れば、われわれは「日本銀行券」の価値を疑わずに生きてきた。裏付けは日銀の信用と、国の徴税権という伝家の宝刀だ。
しかし、聖徳太子が教科書から姿を消したように、絶対と思われた常識も時代の激流のなかでは脆くも崩れ去る。
今、その既存の枠組みを根底から突き崩そうとしているのがAIとエネルギーの革命だ。
AIが進化し、あらゆる供給制約が消滅する近未来。物資は安価にあふれ、ベーシックインカムが現実味を帯びる。
そこでは「稼ぐために働く」という概念自体が陳腐化し、労働は純粋な「趣味」や「自己表現」へと異次元の突入を果たす。


















